完全なる治癒―ガストン・ネサンのソマチッド新生物学に学ぶ 1 ~ソマチッドの不滅性~

今回はソマチッドの不滅性(セ氏200度以上の炭化処理温度に耐え、どんな生物でも十二分に殺せる五万レムの放射線にさえ耐える。また、いかなる強い酸の影響も全く受けない。遠心分離機の残留物から取り出しても無事であり、ダイヤモンドのナイフでも切ることはできず、その他どんな方法によっても傷つかない、信じられない硬度を持っている)と、ガストン・ネサンがソマチッドを発見する一世紀も前にベシャンという学者がソマチッドを発見していたという事実をまとめます。

——————-以下抜粋引用——————-
 ネサンは顕微鏡を用いて、植物の樹液の中だけでなく、つぎには動物や人間の血液の中にも、これまで知られていなかった極微の有機体を発見した。それは普通の顕微鏡では見えないほど小さく、細胞よりも小さい生殖する有機体だった。ネサンはそれをソマチッド(ソマタイド・・小体)と名付けた。この新しい小体は、宿主の体外(試験管内)で培養する(発育させる)ことができ、さらに不思議なことに、多形態性 (形態が変化する)のライフ・サイクルを持つ。
そしてサイクルの最初の三段階(ソマチッド、胞子、二重胞子)は、健康な生物体に見られる正常な形態で、生物の生存にとって不可欠のものだという。

 もっと不思議なことは、ソマチッドの不滅性である。セ氏200度以上の炭化処理温度に耐え、どんな生物でも十二分に殺せる五万レムの放射線にさえ耐える。また、いかなる強い酸の影響も全く受けない。遠心分離機の残留物から取り出しても無事であり、ダイヤモンドのナイフでも切ることはできず、その他どんな方法によっても傷つかない、信じられない硬度を持っているのだ。

 これは、ネサンの発見になるその新しい有機体が不滅であることを意味する。つまり、我々人間のような宿主が死んだ後、それは土に戻り、土の中で何千年、何万年と、もしかしたら何十億年も生きるのかもしれないということである。

 とても信じがたいこの結論は、ネサン一人の頭脳の所産ではない。これに関連する論文を数年前に読んだことがある。

(中略)

 べシャンは、、ネサンの顕微鏡よりはるかに原始的な顕微鏡で、発酵している溶液の中に多数の小体の存在を発見した。それらは、べシャン以前の時代にも他の研究者たちによって観察され、〈閃光微粒子〉とか〈顆粒分子〉と呼ばれていたが、不可解なものとして片付けられてしまっていた。ベシャンは強い酵素(触媒)反応はその小体が原因であると考え、それをマイクロザイマス(小発酵体)と名付けた。

(中略)

 ベシャンは、彼の息子ジョセフとモンペリエ大学の内科及び外科医のアルフレッド・エストールと共同で、動物の体内に存在するマイクロザイマスの研究を続け、次のような驚くべき結論に達した。

 長い間、あらゆる生物体を構成している基本単位は細胞であると考えられてきたが、マイクロザィマスは細胞よりも基本的な単位であること、そしてこのマイクロザイマスこそ、細胞や組織、器官の活動を可能にし、したがってバクテリアからヒバリ、鯨、人間に至るまでのあらゆる生物の活動を可能にする基本的な要素であるというのだ。発生中の卵の中でさ、マイクロザイマスは形態を変えながら、卵の発育を促進していることがわかった。
 要するに、ガストン・ネサンがソマチッドを発見するほぼ一世紀前に、同じフランス人のベシャンが、ネサンの〈小体〉から何世代も隔たってはいるが、〈同類〉と思われる有機体を発見していたということである。ネサンにそのことを話と、彼はそれが同類のものであることを直ちに認めた。

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