「グルテン過敏症やセリアック病の原因」
僕は小麦農家であるが、小麦はグルテン過敏症やセリアック病の危険性があるとよく言われる。もちろんそうだろう。現実にグルテン過敏症の患者がいて、パンなどを食べると病を引き起こすことがある。
しかしながら、だからパンは危険であるという話に結びついていくのはおかしな話だ。例えば卵アレルギーの人は多いが、卵が危険であるという論調にはならない。正しくは危険な卵があるということである。パンにしても同じで、パンが危険なのではなく、危険なパンがあるということだ。
では、危険なパンとは何かと考えてみると、もちろん見た目の品質を上げるための食品添加物である。これらは製造者のメリットだけであって、消費者のメリットなど微塵もない。ふわふわとか、真っ白とか、黴びないとか、メリットはありそうに思えるのだが、その裏で薬品を食べさせられているのだからデメリットしかないのは一目瞭然である。
だが製造者にとっては、よく売れる、店頭に長く置いておける、コストが下がるなどのメリットばかりである。一方的なメリットしかなければ、使う意味など全くないはずだ。
添加物以外の危険性が、グルテン過敏症やセリアック病だ。このグルテン過敏症やセリアック病のためにパンを食べられなくなる人がいる。その原因は小麦のグルテンだとずっと言われてきたが、最近になっていくつかの別の原因を突き止めた人たちがいる。例えばこの記事だ。
http://www.motherearthnews.com/real-food/gluten-intolerance-from-roundup-herbicide-zw0z1402zkin.aspxこの記事にはこう記載されている。「グルテン不耐症の原因は、腸内細菌の不均衡と関係している」。
僕が主張してきたことと一致する。しかも、その原因が除草剤や乾燥剤として使用されるモンサント社のラウンドアップの主成分、グリホサートにあるという。
「グリホサートは、シトクロムP450酵素を阻害する。シトクロムP450酵素は、有害物質を解毒するビタミンD3、ビタミンA、および腸への胆汁酸や硫酸の活性化や生産関わっている物質である」
「グリホサートは、トリプトファン、チロシン、メチオニン、セレノメチオニンの欠損を起こし、セリアック病にも関連している」
驚くことに、海外で栽培される小麦は収穫直前に除草剤ラウンドアップを散布するという。小麦を乾燥させるために使用するということらしい。なんと馬鹿げたことをするものだ。呆れて言葉も出ない。
幸い、日本の農薬取締法を鑑みると、乾燥のために除草剤を使用することはできないが、本当にこれが原因であるならば、国産の小麦、特に除草剤を使用しない小麦のパンを食べている限りは、グルテン過敏症やセリアック病は起きにくくなるのではないかと想像する。
何度も書くようだが、パンが危険なのではなく、危険がパンがはびこっているということだ。