野菜が体に良いという、明確な科学的根拠はありません。特に生野菜が体に良いというのは単なる俗説であり、信ぴょう性に乏しいことは中部大学の武田邦彦教授が指摘していましたね。僕自身も折に触れて野菜を積極的に摂る必要は無いことを伝えてきました。
でもそうは言っても、医者や栄養学の専門家たちは皆、口をそろえて「野菜をたくさん食べなさい」と言っています。糖質制限を指導している医者ですら、野菜はたくさん食べるべきと言っているではありませんか。というのも野菜に含まれる食物繊維が血糖値の上昇を穏やかにしてくれるからだそう。
穏やかだろうが急激だろうが、糖質を摂れば吸収され体内に入るのは同じでしょう。そもそも糖質はほぼ植物性食品にしか含まれません。植物性食品を摂らなければ、糖質も摂ることは無く、食物繊維は必要ないでしょう。
食物繊維は腸内で善玉菌のエサになるから摂るべきだという人がいます。でも腸内細菌の研究なんてまだまだ予備研究の段階であり、詳しいことは何も分かっていません。なのに何で特定の菌が善玉で、また別の菌が悪玉だと決めつけられるのでしょうか。しかもこういう話は細菌学が発展するずっと前から言われています。そう、明確な科学的根拠がない典型ですね。
野菜にはビタミンやミネラルが多く含まれるから、積極的に摂るべきだという意見もあります。でも、野菜に多いとされるビタミンであるビタミンB群やビタミンCは水溶性ビタミンであり、ゆでたりすると水に溶けて失われてしまいます。だったら生で食べれば良いというわけで、生野菜を摂りましょうという話になりました。
でも、生野菜を食べるようになったのは日本では40年ほど前からの話で、「化学肥料と農薬」が使われるようになったから。というのも野菜を生で食べると回虫や蟯虫などの寄生虫感染のリスクがあるため、日本だけでなく世界的にも生で野菜を食べる文化はありませんでした。
また、野菜、特に葉物野菜には硝酸態窒素が含まれます。硝酸態窒素は人体に入るとアミノ酸と結合して発ガン物質になると指摘されています。また小児が摂るとヘモグロビンの二価の鉄を三価にし、メトヘモグロビンにしてしまいます。ヨーロッパで小児にブロッコリーやホウレンソウを食べさせたらチアノーゼを起こして死亡したという事例が相次ぎ、小児に葉物野菜やブロッコリーを与えることは禁止されました。
ちなみに硝酸態窒素は水に溶けるため、ゆでて食べればその害はかなり少なくできます。硝酸態窒素は野菜のえぐみの元ですから、食べて美味しくないものは体に良くないと分かるように人間はできているのです。
本当に野菜が体に良いのなら、人類は昔から野菜をたくさん摂ってきたはず。でも先住民族や伝統集団の伝統食を調べてみると、野菜を積極的に食べるという食文化は見られません。もちろん野菜というか、山菜を食べる文化はあります。でも体に良いから積極的に摂るというより、食べられるものは何でも食べるというだけに過ぎません。
伝統的な遊牧民族やイヌイットが野菜を摂らないことは有名な話です。それにもかかわらず彼らの健康状態が良好なことを、腸内細菌の構成が違うのだとか、遺伝子が違うのだとか、色々な意見を述べる人がいますけど、それらすべてに明確な科学的根拠はありません。
こうしてみてみると、野菜は人間にとって本当に良い食べ物であり、必要な食べ物なのか疑問が湧いてきます。野菜が本当に体に良いのかどうか、本当は科学的にきちんと調べるべきなのに、最初から「野菜は体に良い」前提で話が進められている感があります。
というか、野菜は体に良いという話は、実はここ50年程前から言われるようになったに過ぎません。それ以前は野菜は貧乏人が食べるものという感覚でした。
野菜が体に良いという話は、肥満や糖尿病が社会問題化してきたアメリカやヨーロッパで言われるようになりました。20世紀の初頭から、アメリカやヨーロッパでは肥満や糖尿病が蔓延してきて、社会問題化していました。新聞や臨床の医師たちは、「砂糖の普及が肥満や糖尿病蔓延の原因」であると、厳しく批判しました。
1943年に砂糖業界や製菓業界、清涼飲料水メーカーたちは砂糖研究基金(sugar research foundation:SRF)を設立しました。砂糖のイメージ向上と売り上げアップのため、大量の研究資金を研究機関につぎ込み、お抱え研究者に砂糖の害を否定する研究をたくさんさせました。
SRFお抱え研究者たちは、肥満は食べすぎと運動不足によるものであり、食べた物は何であれカロリーとなり、カロリー摂取過多とカロリー消費不足で肥満になるのだと主張しました。砂糖は体内ではデンプン質と同じブドウ糖になり区別する必要は無い、果糖は肝臓でブドウ糖に変換されるのだから区別する必要は無いと主張しました。
砂糖研究基金は今日では砂糖協会(World Sugar Research Organization)となり、現在も活動しています。砂糖研究基金が砂糖に関する不都合な研究を隠ぺいしていたことは、去年のカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者によって暴かれましたね。
野菜は体に良いという俗説は、砂糖研究基金のお抱え研究者たちが言い始めたことであり、明確な科学的根拠はありません。それにもかかわらず今では世界的に「常識」とされていることに、僕は非常な恐ろしさを感じます。そんな俗説を真に受け、野菜を一生懸命食べたり、ベジタリアンになったりする人がいますけど、そういう人たちってすごい甘いもの好きが多いですよね。これって偶然ではないような気がするのは僕だけでしょうか?
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