災害ごみが被災者圧迫 路上にはみ出し異臭漂う・・・被災自治体による収集作業が追い付かず、路上にはみ出したり臭いを発したりする状態となり、住民からは「いつ片付くのか」と不安の声が上がる

 福島県で台風19号に伴う大量の災害ごみが住民生活を圧迫している。被災自治体による収集作業が追い付かず、路上にはみ出したり臭いを発したりする状態となり、住民からは「いつ片付くのか」と不安の声が上がる。

阿武隈川支流の夏井川の氾濫で浸水被害が出たいわき市下平窪地区。住民が集積所に取り決めた公園に家具や電化製品が次々運び込まれ、高さ2メートル以上に積み上がった。約5500平方メートルの公園は、細い通路を除きごみでいっぱいだ。

 「収集が全く進んでいない」。公園脇に住む主婦栗村フジ子さん(71)は、ごみの山を心配そうに見上げる。無造作に積まれたため不安定で、いつ崩れてもおかしくない。一部のごみが腐ったのか、異臭も漂う。

 市は業者に委託して14日に収集を始めたが、作業が追い付かない。ごみは公園を囲む側溝まであふれる。18日夜からは雨の予報があり、栗村さんは「ごみが側溝をふさぎ、また浸水するのではないか」と案じる。

 阿武隈川の氾濫で被害が発生した伊達市梁川町。パート佐藤芳子さん(59)の自宅前では、泥にまみれた大量のごみ袋が収集を待っていた。佐藤さんは「収集車が来てくれたのは一度だけ。頻繁な収集は難しいのだろう」と推測する。

 市が仮置き場に指定した公園駐車場に住民が直接持ち込むごみの量も膨大。伊達と周辺1市3町のごみを処理する伊達地方衛生処理組合は「施設を24時間フル稼働しても焼却処理が追い付かない状態」と話す。

 市は仮置き場の追加も検討する。市生活環境課の担当者は「処理を早く進めるためにも可燃物や不燃物の分別をできる限り心掛けてほしい」と呼び掛ける。

参照:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191019-00000011-khks-soci

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