現代人の悪習;歯磨きは虫歯を予防しない。磨けば磨くほど歯周病になっていく。現代人は歯磨き病である。

今ではみんな当たり前のように毎日行っている歯磨きですが、この歯磨きこそが歯周病発症の大きな原因の一つになっているとしたら、皆さんきっと驚かれることでしょう。実は、歯磨きは害多く益少ない、現代人の悪習の一つなのです。

歯周病とは、歯ぐきのバリヤー機能が低下し、お口の中に住む常在菌がバリヤーを破壊して増殖するという病気です。この歯ぐきのバリヤー機能を機械的及び化学的に低下させるものこそ、この歯磨きなのです。

歯ぐきの表面は粘膜であり、皮膚よりも傷つきやすく、もろい構造となっています。この粘膜をナイロンのブラシで擦ったり、タンパク質変性作用のある界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)を塗りつけたりすれば、簡単に傷ついてしまいます。傷を修復する新生細胞は弱い細胞なので、抗菌薬やフッ素などの毒性物質で簡単に死んでしまいます。

こういった粘膜の損傷を、日常的に続けることによってバリヤーが壊れていき、ついには歯周病となってしまいます。歯周病の前段階としての歯ぐきの退縮や、歯の歯頚部の楔(くさび)状欠損などが見られたら、歯磨きによる破壊のサインなのです。

歯科でこのようなことを訴えている僕はきわめて特異な存在であり、ゆえに同業者からのバッシングを受けています。しかしながら、傷や火傷の湿潤療法を提唱した夏井睦先生や、難治性アトピーを脱ステ、脱保湿で治療している藤澤先生もまた、同業者からの猛烈なバッシングを受けたと聞きます。僕が行っている歯周病治療の基本もまた、この両名が提唱している創傷治癒のメカニズムと同じなのですが。

歯磨きがなぜ行われるようになったのかというと、リスターが提唱した消毒法の延長にすぎないのです。そこに論理的、科学的根拠などありません。歯磨きがむし歯を予防する、歯周病を予防するなんて理論は、単なる思い付きの空論でしかありません。

こういうことを言うと、「プラークコントロールは重要だ」なんて反論してくる人もいるでしょう。しかしながら、プラークコントロールの本当の意味を理解すれば、やはり歯磨きなんて必要無いいうことがよく分かるでしょう。それは次の機会で解説します。

いずれにせよ、歯磨きのメリットらしいメリットといえば、歯の着色を落とすこと、これくらいしかありません。だから当クリニックでは、歯磨き粉は原則必要なし、使いたい人は歯磨き粉無しで一通り磨いた後、歯磨き粉を少量つけて前歯の見える部分だけ擦ってくださいと伝えています。

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