コカインやヘロイン、マリファナ、覚せい剤といった違法麻薬も、アルコールやタバコ、砂糖といった合法麻薬も、脳内では同じように働いているのです。麻薬は危険で危ないものだから、絶対にダメというのであれば、アルコールもタバコも砂糖も同様に禁止すべきでしょう。

麻薬

麻薬というのは脳に働きかけ、快楽を引き起こすことで依存状態になる物質です。麻薬には合法麻薬と違法麻薬とがありますが、脳内で起こっている現象は同じです。

つまり、コカインやヘロイン、マリファナ、覚せい剤といった違法麻薬も、アルコールやタバコ、砂糖といった合法麻薬も、脳内では同じように働いているのです。麻薬は危険で危ないものだから、絶対にダメというのであれば、アルコールもタバコも砂糖も同様に禁止すべきでしょう。

合法麻薬と違法麻薬の違いとして挙げるなら、脳内で快楽が得られること以外に、精神に対する作用が挙げられます。ヘロイン、コカイン、マリファナ、LSD、覚せい剤といった違法麻薬を常用すると、幻覚や幻聴が起こったり、精神錯乱をきたしたりします。これが他者に対する脅威となることが、禁止薬物に指定されるゆえんでしょう。

しかし禁止薬物ではないアルコールにも同様の作用があることが知られていますし、砂糖も依存状態になると、同様に幻覚や幻聴、精神錯乱状態になることも(稀ではありますが)あるのです。

禁止薬物に関する議論で、「アルコールやタバコ、砂糖などの依存物質を摂取していても、大半の人は重度の依存状態となったり、それが原因で病気になったり社会活動が営めなくなったりするわけでは無い」というのがあります。しかしその議論の裏側には、ヘロイン、コカイン、覚せい剤、マリファナなどの常用者であっても、問題なく社会活動が営めている人は意外と多いのです。

違法薬物であっても社会活動に問題をきたさない人もいれば、やめて二度と手を出さない人もいます。でもその一方で、アルコールによる重度依存や病的状態の人はかなりの数がいますし、砂糖に至っては日本人の慢性疾患の8~9割が砂糖が原因と考える研究者もいるほどです。

結局違法=危険、合法=安全というわけでは無いということ。なら僕は薬物を法的に禁止することは反対なのかと問われれば、明確にNOと言います。これはアメリカにおける銃の問題と似ているでしょう。

すなわち、銃を持っている人が皆、犯罪を犯すわけでは無いし、銃で自殺するわけでもありません。銃を所持していても社会的に問題なく暮らしている人はいっぱいいます。しかし、銃が用いられる事件は日本の何百倍も多いという現実もまた、あります。

社会の安全と安定のために、禁止すべきものは禁止することが良いと僕は考えます。だから重度の依存を引き起こし、病気や精神錯乱などを誘発しやすい薬物は禁止すべきですし、マリファナもまた解禁すべきではありません。でも本当に禁止したいのは、砂糖ですけどね。

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