【注目すべき書籍の紹介】皮膚感覚から生まれる幸福: 心身が目覚めるタッチの力・・・山口 創 (著)

皮膚感覚から生まれる幸福: 心身が目覚めるタッチの力

山口 創 (著)

「露出した脳」、「人体最大の臓器」などともいわれる皮膚。皮膚と何かが触れることで起こる感覚=「触覚」は、ヒトの身体や心理に深く関わり、触れること―タッチングは人を癒し、幸福感をもたらす。親子関係をはじめとした人間関係など他者との関係や愛着を築くうえで触れる力が与える影響を利他や慈愛の心から読み解き、タッチングの現代的な可能性に迫る。人同士の結びつきが弱まり身体的自己が薄れる時代に、身体心理学の最新の知見に基づき、人間の幸福とは何かをあらためて皮膚から考える。

触れること―タッチングは人を癒し、幸福感をもたらす。身体心理学などの最新の科学的知見をもとに、触覚が心身に及ぼす影響を探り、タッチングの可能性を示す。

山口/創
1967年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は健康心理学・身体心理学。桜美林大学教授。臨床発達心理士。「手当て」としてスキンシップケアの効果やオキシトシンについて研究している

手当てやスキンシップの専門家、山口創先生の新著、今回もとても面白いです。勉強になりました。

五感のうち「触覚」は全身に帯びており、皮膚刺激をすることで心や自律神経の健全化に大きく貢献します。なかでも、触覚に反応しても受容器を持たない神経線維であるC触覚線維は、快の感情に大きく関わります。

C触覚線維は触れる速度によって神経の興奮が変わります。例えば、赤ちゃんは触れられるとき、早すぎても、あまりにも遅すぎても不快を感じます。しかし、程よくゆっくり撫でたとき(3cm/秒)、心拍がゆっくりとなって落ち着き、この速度で撫でた人に対して赤ちゃんが見つめる時間がもっとも長かったそうです。赤ちゃんは本能的に素直ですから、快適なものを選び、不快なものには目もくれません。特に幼少期のタッチは、その後の人格や性格、そして感情のコントロールに大きく影響します。

著者の山口先生は科学的見地から見事に、皮膚刺激による内面への効果を証明してくれています。もちろん、それだけでなく、ポジティブ感情、慈愛、利他、幸福論など様々な視点から現代人へのアドバイスを繰り広げています。

詳しくは本書を読んでみてくださいね。まだ1月ですが、今年度おすすめ本のベスト10に入ります。触れるということはこんなにも奥深いものです。

ところで、皆さんはスキンシップしていますか〜!?

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参照元:Amazon (皮膚感覚から生まれる幸福: 心身が目覚めるタッチの力)

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