「地震の原因は宇宙からやって来ている決定的な証拠」が、京都大学の科学者たちによる高層大気圏の「電離層の研究」から改めて提示される

「地震の原因は宇宙からやって来ている決定的な証拠」が、京都大学の科学者たちによる高層大気圏の「電離層の研究」から改めて提示される

「indeep」さんよりリンク

◆地震のトリガーは「下」からではなく「上」から来る

今回の記事は、2011年以来、何度か記してきた「あること」が、日本の科学者たちにより証明されつつあるということをご紹介させていだく重要な記事となると思われます。

昨日、メルマガの読者の方から、「京都大学からおもしろいニュースリリースが発表されていました」というお知らせがあったのがキッカケでした。以下のニュースリリースです。

・2016年2月の台湾南部地震直前の電離圏異常を発見 -電離圏データ解析が大地震の減災・防災に資する可能性-

全体に関しては、上のニュースリリースをお読みになっていただければよろしいかと思いますが、その「概要」と「背景」から抜粋させていただきます。

『2016年2月の台湾南部地震直前の電離圏異常を発見 -電離圏データ解析が大地震の減災・防災に資する可能性-』

 京都大学 2019/10/21

●概要
梅野健 京都大学大学院情報学研究科 教授、後藤振一郎 同特定研究員、打田凌馬 同修士課程学生、五十嵐喜良 同研究員、高明慧同専門業務職員らの研究グループは、台湾國立成功大學地球科學系助理教授陳佳宏博士及び台湾中央気象局(台湾気象庁)と協力して、2016 年2月に発生したマグニチュード 6.4 の台湾南部地震(美濃地震)を対象に、本研究グループが開発した、複数の GPS 観測局から地震発生前のデータを用いて電離圏電子数異常を捉えるデータ解析法による解析を行いました。

その結果、マグニチュード 6 クラスの内陸型地震である台南地震発生直前の、電離圏電子数の異常を明瞭に捉えることに成功しました。本研究成果は、2019 年 10 月 15 日(日本時間)に米国地球物理学会の科学誌「Journal of Geophysical Research -Space Physics」に掲載されました。

●背景
地震の直前予測ができるかどうかは、確かな地震の前兆現象の存在を捉えることができるかどうかにかかっています。しかし、今まで、地震前兆現象的な電離圏異常として報告されている様々な現象のほとんどが、太陽フレアの爆発等による宇宙天気の異常と明確に区別することが困難でした。

ただ、物理学的には、エネルギー保存則から、そのエネルギー変化を前兆シグナルとして捉えることができれば良いと考えられます。本研究は、通信技術で培った最新の信号検出技術により、前兆シグナルを検出することを試みました。

抜粋はここまでとさせていただきますが、この中で注目されていただきたいのは、タイトルの、

> 台湾南部地震直前の電離圏異常を発見

そして、本文の

> 今まで、地震前兆現象的な電離圏異常として報告されている様々な現象

という部分です。

この「地震の前兆現象的な電離圏での異常」ということが、どういうことかといいますと、これは、大地震の直前に、高層大気圏の電離層で異常が起きているということが、今では学術的に認められていることを意味します。しかし、「確固たる証拠が出揃っていなかった」のです。電離層というのは、地球の表面から 50キロメートルから 500メートルに広がる高層大気圏で、上部は、ほぼ宇宙空間といえます。

この京都大学のニュースリリースによれば、「これまでは、その電離層維の異常が、《地震との関係があるものなのか》、それとも《太陽フレアなどの影響で電離層に異常が生じたのか》の差がわからなかった」のですけれど、今回の研究で、「太陽フレアとは関係のない電離層異常が検出された」のです。

つまり、「大地震の直前の前兆現象として、高層大気の状態の変化がある」ということが、ほぼ確定したことになります。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=350533

シェアする

フォローする