リンクより
◆またもスーパーリッチたちによる急激な株式の売却が
今年 3月に以下のようなタイトルの記事を書かせていただいたことがありました。
『リンクどのみち「2020年に世界は壊れる」ことを企業トップたちは予測していた。2020年1月だけで219人の米国のCEOが突然の辞任。2019年にも米国史上最大となる1480人のCEOが辞任していた』
この記事は、 2019年から 2020年の初めの時点で、つまり「企業収益も株式市場も最高潮に達していた」時に、「アメリカで過去最大数の CEO の辞任があった」ことが報じられていたことを取り上げさせていただいたものですが、今年 1月、つまり、まだ新型コロナの影響が、アメリカにはまったく及んでいなかった時でさえ「 1ヶ月で 219人の CEO が辞任していた」のです。
アメリカの大企業の CEO の辞任がこのように集中したことは過去になかったことで、「何があったのか」とアナリストたちも困惑していたのですが、その直後に、「アメリカもまたコロナ禍に包まれた」のでした。その後のロックダウンにより数千万人の失業者が出る時期の直前に「 CEO たちは市場から逃げ出す」ことに成功していたのでした。
◆世界の超富裕層たちが、大量に株式を売却していた
さて、それと共に、2019年後半から 2020年 3月までに同時に起きていたことがあります。それは、「世界の超富裕層たちが、大量に株式を売却していた」ということが、フィナンシャル・タイムズやウォールストリートの報道で判明したのです。
チャートで示しますと、以下のような推移の中、「株価の暴落の直前」まで、アメリカの企業トップと超富裕層たちによる株式売却がおこなわれていたことが、フィナンシャル・タイムズなどにより報じられていました。
・リンクダウ平均株価
多くの企業トップと超富裕層は、このように暴落を回避することができたようなのですが、一般の投資家たちの多くは 2月から始まった暴落に巻き込まれたと思われます。
◆再び超富裕層たちが猛烈な勢いで株を売却し始めている
ところが、チャートでもおわかりのように、4月頃から急速に株価は回復し、日本でも同じですが、8月頃には暴落前の水準を取り戻す状態となり、それどころか、2019年の高値をはるかに超えるような高値が続いていました。数千万人が失業中のアメリカでも、です。ここ 2週間ほどで異変が起きていますが、少なくとも 9月までは「株価は上昇し続ける一方」だったのです。
株価が上昇していった理由はいろいろありますが、いずれにしましても、今、また今年 2月以前と同じようなことが起きているのです。つまり、「超富裕層たちが猛烈な勢いで株を売却し始めている」のです。
そのことを米ブルームバーグが報じました。
●リンク世界的な株高の中でスーパーリッチたちが大量の株式の売却を進めている
◆富裕層はただただ売却し続けている
しかも、その金額は前回よりはるかに多い、5兆円近くにのぼっていることがわかったのです。そして同時に、「ほとんど株式は買われていない」のでした。富裕層はただただ売却し続けているようなのです。
前回は「売りどころを間違わなかったスーパーリッチたち」がまた動き出しているというのは、なかなか不気味な感じで、しかも、前回より速度が激しいようなのです。私自身は投資等はしていないのですが、今年 2月からのあの異常な相場がもたらした混乱を思い出しますと、やや不穏な先行きを感じさせないではないです。
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参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=360421