店頭の手指のアルコール消毒・・・不特定多数が集まる場所で感染しているかもしれない人間に手指消毒剤を使用させても意味がない

手指のアルコール消毒
朝、薬局の前でマスクを求めて長蛇の列ができている光景は見慣れた感がありますね。で、マスク同様に不足しているのは手指消毒のための薬剤です。最近では色々なお店の前で見かけるようになりました。
手指のアルコール、もしくは4級アンモニウムによる消毒は、新型コロナウイルス感染の予防や感染拡大防止に効果があるのでしょうか。今日はそのことについて説明します。
多くの手指消毒剤はウイルスを効果的に殺菌します。もしあなたの手にウイルスが付着しても、手指消毒剤を用いれば感染リスクを低くすることが可能です。とはいえ、手指消毒剤はきちんと手洗いを行い、手洗い後手を良く乾かして乾燥させたうえで使用することで、初めてその効果が発揮されます。
手指消毒剤を効果的に使用するためには手洗いが重要で、手洗い後によく乾燥させることもまた重要です。手洗いせずに手指消毒剤だけを使用しても、残念ながら十分な効果は期待できません。また、手洗い後手を乾燥させず濡れた状態で使用しても、効果を十分に得ることはできません。
また、もうすでに感染している人が使用しても意味ありません。まあこれは当然ですね。そして感染している人が手指消毒剤を使用しても、他者に感染させるリスクが無くなることはありません。つまり、不特定多数が集まる場所で感染しているかもしれない人間に手指消毒剤を使用させても、他者に感染を広めることを予防できないということ。
では飲食店や百貨店などで入場者全員にアルコールなどの手指消毒剤を使用させることで、効果的にクラスター(感染拡大の元)を防げるのかというと、ほとんど期待できないということになります。その一方で家庭で手指消毒剤を使用することに意味はあるかというと、手洗いをしっかりと行ったうえで使用すれば、それなりに効果があるということになります。
マスクは感染防御にはほとんど役に立たないけれど、感染拡大を抑制する効果はあります。手指消毒は家庭で行う分には多少は意味があるけれど、公共の場で用いてもあまり意味はありません。
もし手指消毒剤が手に入らなくても、こまめで入念な手洗いを心がければ対処ができます。だから手指消毒剤が品薄で手に入らなくても、慌てることはありません。感染予防に最も効果的なことは、人との接触を避けること。外出自粛はそういった意味で最強の予防法であり、感染拡大防止策となるのです。

参照:https://www.facebook.com/shukaku.nagao/posts/2890098764401342

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