水没したままの街、小舟で行き来 「命あるだけで幸せ」・・・宮城県大崎市鹿島台・志田谷地地区は、決壊した堤防から流れ込んだ吉田川の水が引かず、1週間が過ぎても一部が水没したまま

水没したままの街、小舟で行き来 「命あるだけで幸せ」

 宮城県大崎市鹿島台・志田谷地地区は、決壊した堤防から流れ込んだ吉田川の水が引かず、1週間が過ぎても一部が水没したままだ。避難を続ける住民は、備えていた手こぎ舟などで行き来し、片付けにとりかかっている。過去にも水害を経験してきた地区で、今回の台風で犠牲になった人はいなかった。

元は沼だった場所を干拓した約220世帯の農業集落。1986年8月の水害や、古くは48年9月のアイオン台風でも吉田川が氾濫(はんらん)し、水に覆われた。今回は13日朝、約6キロ上流で堤防が決壊し、志田谷地地区に水がたまる形に。深さは最大2メートル以上だったという。

 入植4代目という菊地和広さん(59)の舟に乗り、地区に入った。菊地さん宅は床上50センチの浸水。26歳で経験した86年豪雨の後、土台を1・8メートル高くして家を建て直した。「ぎりぎり大丈夫かと思ったんだが」。新米の袋や大事なものは2階に上げていたが、畳はだめになった。

 近くの農家、高橋幸一さん(72)も一家総出で片付けを急ぐ。やはりかさ上げしていたが、1メートルの浸水。「なくしたものも多いが、命あるだけでも幸せだ」

参照:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191021-00000013-asahi-soci

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