ドクダミの医学的な効能がすごい

ドクダミの医学的な効能がすごい

ドクダミは湿潤で日陰のある場所で生育する野生植物です。これは伝統的な医薬品として日本だけでなく他アジア圏でも使用されており、医療用ハーブティーとしても利用されています。また化膿性皮膚疾患の治療にもよく使用されていました。

ドクダミは化膿性皮膚疾患の主な原因となっている黄色ブドウ球菌に対して、抗菌性、抗バイオフィルム効果そして抗炎症効果があることがわかっています(※1)。

また、ドクダミには解毒作用があると言われてきましたが、この解毒とは抗菌や抗ウイルス作用のことを指しています。最近の研究では、カンジダ菌、連鎖球菌(ストレプトコッカス・ミュータンス)、フソバクテリウム・ヌクレアタムに対して大きな抗菌効果があることが発表されています(※2)。

ドクダミの成分は、リウマチ、アレルギー疾患、がんなどで亢進するNF-κBという転写因子(タンパク質)を阻害します。よって、この機序によって、ドクダミはヘルペス感染に対する抑制効果(※3)、SARSウイルスへの抗ウイルス効果(※4)、炎症性TNF-αの産生の減少による抗炎症効果(※5)などが認められています。

近年、抗生物質投与や家畜肉由来の抗生物質の曝露によって、腸内の抗生物質「耐性菌」の出現が問題となっていますが、実はドクダミの成分が抗生物質耐性菌の発生を妨げることがわかっています(※6)。

ドクダミはこうした免疫活性の薬としてだけでなく、糖尿病を予防する民間療法としても重宝されていました。実際にマウス実験で、ドクダミ成分は抗糖尿病効果があることが証明されています(※7)。ドクダミ成分が糖を取り込む輸送体であるGLUT-4を活性化させ、さらに抗酸化作用によって、糖尿病の予防や糖尿病合併症の抑制に有益な効果があったのです。

そして、特筆すべきはドクダミには肝臓保護効果が認められていることです。私たちの肝臓は常に社会的な毒素の酸化ストレスに見舞われていますが、ドクダミ成分は肝組織のグルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、SOD酵素などの抗酸化酵素を促進させることにより、酸化ストレスを緩和することがわかっています(※8)。

他、利尿作用による膀胱炎の改善、抗アトピー、蓄膿症、虫刺され、切り傷の消毒、できものなどにも使われています。

ドクダミはお茶として飲んだり、ホワイトリカーに漬けて水に薄めたスプレーとして蚊さされなどに対しても使えます。

ぜひお試しください。ただし、何でも飲み過ぎ、使い過ぎはだめですよ。
 
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(参考文献)
※1  Biosci Biotechnol Biochem. 2016 Jun; 80(6):1205-13
※2  Biomed Res Int. 2016; 2016: 2581876
※3  Virology. 1998 Aug 1; 247(2):212-22
※4  Am J Chin Med. 2006; 34(6):937-47
※5  J Ethnopharmacol. 2011 Jan 27; 133(2):922-7
※6  J Ethnopharmacol. 2008 Apr 17; 117(1):34-40
※7 Adv Pharmacol Sci. 2014;2014:809438
※8 Biomedicine (Taipei). 2014 Mar; 4(1): 5

参照:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=926243247556044&set=a.122416054605438&type=3&theater

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