玄米は健康か不健康か  

玄米は健康か不健康か
 
この議論はよく行われているようですが結構ばかばかしい限りです。
栄養学者とか医者が玄米は体に悪いといったり良いと言ったり、てきとーなこと言っていますが、これはある意味において正しいものの、結局は何も知らないことの証でしかありません。
まず玄米批判に関してはいくつかの論点があります。
一つは農薬、一つはフィチン酸もしくはアブシジン酸、一つはミネラルや栄養、一つは菜食主義になります。
順に説明していきます。
以前生物毒の話を書きましたが、これは玄米にも当てはまります。
ほかの穀物として代表的なのが大豆になります。
簡単にいうと大豆をそのままとりすぎるのはよくない、だから発酵系の大豆食品ばかりなのだと。
つまり生物毒というか身を守るために活躍している因子がフィチン酸でありアブシジン酸です。
これらは実際、立派な生体毒です。
 
この話が発芽玄米のほうが良いという話につながっていきます。
つまり水にさらされ芽を出そうとすることにより、フィチン酸は変化し毒性が薄れるという理屈です。
これは部分的には正しいのですが、一説によるとこれ自体が間違いであるという話もあります。
発芽により解毒されるのは一部分であって、根幹はそちらではなくフィチン酸とフィチンの差も理解できていないからという考え方です。
前者はミネラルを奪いますが、後者はすでに結合状態で体内からミネラルを奪ったりはしません。
フィチンによるミネラル欠乏説は古い説を基本としており、現代において問題が指摘されています。
ただ部分的には正しいところもあるので、それを加味して考えねばならないということです。
 
もう一つ注意しなければならないのが農薬です。
古代の玄米は農薬など加味されていませんでしたが、現代の米には農薬が含まれやすくなっています。
これは当然指摘されるべきで、この点をクリアしなければ現代的に玄米がいいと一概には言えなくなります。
玄米自体には多くの栄養素が含まれている、これには間違いありません。
それに引き替え白米は粕の言葉通り多くの栄養素が欠乏しています。
それにGI値の問題が玄米と白米の差では考慮されるべきですが、ほとんどの玄米悪者論ではその話が出てきません。
放射能防御に玄米が使われたのも、玄米だけでなく味噌汁やごま塩との相乗効果であることを見抜かなければ、意味が分からなくなります。
そんなことも無視して医者が白米がよいなんて、アホすぎるを通り過ぎてます。
 
ただ、ここまで書いたことは玄米だけ食べていればいいということではないのです。
現実的に菜食主義は栄養欠乏に陥りやすくなります。
玄米も大きく見れば穀類に過ぎず穀類の本性は炭水化物です。
そして現実の臨床では炭水化物の摂り過ぎによって体を壊している人が後を絶ちません。
特に虫歯、肌荒れ、腸疾患の悪化、アレルギーの悪化などがよく見られます。
これはこれでまぎれもない事実であり、副食や魚、場合によっては肉なども含めて栄養素を考慮した方が本当は良く、かといって現代の肉食には現代的別問題(抗生剤、ホルモン剤その他)も考慮しなければなりません。
それに引き替え医学者というのは単体論で考えるのが身に沁みついているので、たとえば玄米であれば玄米だけで考える風潮があります。
 
玄米には歴史や大量生産として意味がありますが、ただ、最低限農薬の問題をクリアーし、玄米の炊き方(これは豆の利用法と概念は同じ)を知っていて、かつ菜食主義の弱点を知っていて副食との絡みを理解していること、これがあって玄米は初めて現代の不健康に対して一つのアンチテーゼとなります。
そもそも論としてなぜ日本人の昔の死因の第一位が結核なのか、農耕が始まってから結核の罹患率はどれほどなのか、そういう観点のない人は玄米の効用とか簡単に語ってはいけないと思います。
納豆だってそれだけ食ってりゃバカになるというものなのです。
この世にこれだけ食ってれば健康になれるなんて、そんな道理は存在するわけないのです。

参照:https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/2657935030956900

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