乳化剤が腸内細菌に悪影響を与え不安症状を増大させる…食品添加物の安全性の議論は後を絶たない

『乳化剤が腸内細菌に悪影響を与え不安症状を増大させる』

食品添加物の安全性の議論は後を絶ちません。

アトランタのジョージア州立大学の新しい研究では、パン、チョコレート、マーガリン、加工肉などによく使われる「乳化剤」が腸内細菌に影響を与え、不安症状を増大させる可能性があるという発表をしています(Scientific Reports 9(1), Article number: 172,2019)。

乳化剤は腸内フローラを変化させ、炎症を惹起し、肥満や代謝障害のリスクを増大させる可能性があることは以前から基礎研究等で発表されてきました(Nature. 2015 Mar 5;519(7541):92-6)。

ヒトを対象とした研究でも、乳化剤のような食品添加物は腸内細菌叢に直接影響を与え、その後腸の炎症を引き起こす可能性があるとわかっています(Gut. 2017 Aug;66(8):1414-1427)。

世界的に使用される主な乳化剤はCMC(カルボキシメチルセルロース)とP80(ポリソルベート80)という種類です。今回新しく発表された研究では、マウスに乳化剤を与えると、腸内細菌叢が変化し、オスのマウスには不安様行動を起こし、メスのマウスには社会的行動の減少が見られたことが報告されています。

「腸脳相関」により、腸内環境が悪化することで、脳に影響を与え、不安様および社会的行動に影響を及ぼすことが示されたのです。

添加物による腸の炎症は免疫細胞を必要以上に誘い、脳をはじめとした各組織にシグナル伝達物質を、迷走神経の経路から送っていたことが考えられています。

乳化剤の常用的な摂取はこのように私たちの腸にも悪影響を与え、そのまま脳に赤信号を送り、不安症状を引き起こしていることがありうるのです。

あらゆる加工食品に使用される乳化剤。日常的な摂取を避けるように、もう一度加工食品の裏ラベルを確認してみてください。

参照:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1096918530488514&set=a.122416054605438&type=3&theater

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