「原爆」よりもウラン使用量が多く“稼働し続ける”「原発」は、自然の摂理を超えている。

人類史上初の「原爆(原子爆弾)」が広島に落とされたあと、広島にはぺんぺん草も生えないと言われた(※マンハッタン計画に関わったハロルド・ジェイコブ博士「75年は草木も生えぬ」言説)。しかし、翌年には植物が生え人が生活できる街に再生されていった。
このことは、限られた条件を使い実験室で得られた一面の答を“教条”とする近代科学は、現実と乖離があることを如実に物語っている。
現実は様々な要素が影響し合って成り立っている。広島の原爆も、土壌の中で微生物が(近代科学が否定している)常温核融合を行い放射能を処理したと考えられる。
広島原爆は、投下時に凄惨な大量殺戮を起こし、その時に生存できても被爆した多くの人の肉体を破壊していった。ただ、その後の残留放射線は、近代科学の想定と異なり、早期に危険は除去されるというのが現象事実である。

「原発(原子力発電)」も原爆も原理は同じ(※ウラン235を核分裂させる)。それゆえ、微生物が放射線を処理する能力は未知ではあるが、原発から発生する放射性物質も、微生物の力で処理できる可能性は高い。
しかし、一回の広島原爆投下は“自然の浄化力”で一年もしないで再生されたが、原爆よりもウラン使用量が多く稼働し続ける原発でも同じだろうか?

◎原爆と原発の「ウラン235」使用量の比較
・広島型原爆・・・ウラン235⇒ 800グラム
・100万KW原発1基・・・濃縮ウラン21トン/年間
 その内、(核分裂する)ウラン235の割合は3~5%
⇒100万KW原発1基でウラン235の量は、広島原爆の約1,000倍/年。
(※日本の原子力発電所は59基、合計出力約6,000万KW)

◎広島原爆と福島原発事故で「大気放出された放射性物質」の比較
⇒セシウム137が168.5倍、ヨウ素131が2.5倍。
※衆議院科学技術イノベーション推進特別委員会の求めに、原子力安全・保安院の資料

◆放射性廃棄物(核廃棄物)
・原発から出る放射性廃棄物は、核反応後に残る燃料だけでなく作業員の衣服まで様々で、そこから放射線を出し続ける。
・ウラン235の核分裂の結果生じる核分裂生成物は200種以上で(プルトニウム、セシウム、ヨウ素、など)、大部分はアルファ線、ベータ―線、ガンマ線を放出する。
・政府・専門家は、放射性廃棄物は処理可能というが、それは安全に処理することではなく、核廃棄物の中からわずかなプルトニウムを取り出すことで、プルトニウム以外の放射性物質は殆どそのまま残る。
→それゆえ、放射性廃棄物の最終処分は、現状は全て「埋設処分」に行き着く。
※高レベル放射性核廃棄物の場合であれば、ガラス固化させた後にキャニスターと呼ばれるステンレス製の容器に入れて埋設される。低レベル放射性核廃棄物の場合は、ドラム缶に入れセメントで固めて埋設される。
→しかしこのような「埋設処分」されようとも、その核廃棄物は有害な放射線を出し続け、安全な処分方法ではない。

◆原発の最も問題なのは?
自然状態でも“放射性”の同位元素は存在する。例えばC(炭素)には、C12の他に放射性のC13やC14などがある。しかし、それらは自然界にごく僅かであり、そのような放射性物質が微量に存在する世界に、生物は適応してきた。
原発から発生する放射性廃棄物から出される放射線は、人をはじめ動物のその適応能力の範囲を超えている。
しかし、広島原爆のように“微生物の力”の範囲であればまだ処理されていくが、微生物がどこまで放射性物質を処理できる能力があるかは現在の科学では未知である。そのなかで、(100Kw原発一基当たりでも)ウラン235を広島原爆の約1,000倍もの量で毎年使用し、それを長年にもわたり継続して運用することは、自然の浄化力を超えていると考えるべきだろう。

生命の摂理を超えて放射能を使用すれば、処理しきれない放射性廃棄物が増え続ける。
しかも、原子炉を作って100年もすれば廃炉することになり、原子炉を解体した際に放射性廃棄物が急激に増えることになる。増え続ける放射性廃棄物は行き場がなくなれば、廃炉になった原子炉を解体することなく、原子炉ごとコンクリートで固め、その周囲を立ち入り禁止区域にすることになる。

★原発で最も問題なのは、原発を運用し続けることにより、放射性廃棄物を増やし続けること。
それにより、生活どころか、普通の人が立ち入ることもできない「隔離された閉塞空間」が地球上に増え続ける。
そして、その隔離された閉塞空間は放置できず、その閉塞空間で核廃棄物を安全に管理し続けなければならず、そのような空間で極めて活力を削ぐ労働を強いる人間を増やすという、社会活力の衰弱が進行していく。

★しかし、原発の稼働を止め廃炉すれば、微生物の力で放射性廃棄物は増えることなく減少していく。
※原発事故から廃炉して30年以上たつチェルノブイリは、動物たちが急増している。リンク
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参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=362358

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