新型コロナウイルスが重症化するメカニズムは、抗原抗体反応が過剰におこることにあるかもしれない(抗体があることがかえって重症化をまねく)

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(前略)

実在するウイルスとして考えられ得る中での完ぺきな伝染能力を持ち、増殖するための完ぺきな防御システムを持ち、そして「早い速度で変異していく」。

このウイルスは、まるで「絶対にこの地上から消えない」という意志を持っているかのような、そんな性質が、次々と公開される医学的論文からわかるのです。

私は、このウイルスが(風邪などのように)永遠に地球の人類に根付く可能性を感じています

また、「暖かくなって湿度が上がれば消えていく」という希望的観測もありまして、本当にそうなってほしいですけれど、ただ、どうも、このウイルスは、最近、「また性質が変わってきている」ような部分が見えるのです。

少し前までは、まったく感染者が増加していなかった東南アジアの国々、つまり「気温が高くて、湿度の高い国々」で、ここにきて、たとえば、タイもマレーシアなどでも、毎日 100人くらいずつ感染確認例が増えています。

タイで国家非常事態宣言が発令されたのも、これが理由で、「それまで感染者がまったく増えていなかったものが、突然、感染者が増加し始めた」のです。

この 1週間くらいで、また「明らかに傾向が変化」しているように見えるのです。

アメリカでも、24日には、発症までは健康状態に問題のなかった十代の子どもが、新型コロナウイルスの感染により死亡したと伝えられています。

以下の記事で書いたことがありますが、この新型コロナウイルスは、驚くほどのスピードで変異している可能性が高いです。

少なくとも、公開されている 10の論文が、このことを示唆しています。

そうなってきますと、場合によっては、1度感染したとしても、「何度も(変異した株の)新型コロナウイルスに感染」することもあり得ます。

そうなりますと、封鎖して、封鎖を解除して「それから、また感染が広がる」ことだってないではないわけで、そこでまた封鎖して、封鎖を解除して……では、社会は停止したままとなってしまいます。

こういうこのウイルスの性質を知りますと、

「普通の社会生活の形態で立ち向かう」

のが最善だとは思います。もちろん、社会全体の死亡率は上昇するでしょうけれど、封鎖などによる社会的なシステム損失による死亡率の上昇と相殺されるくらいのものか、それより低いものとなる可能性があるとは思います。

ただ、私は以前は「抗体を獲得すれば、その後は安心できる」と考えていたのですけれど「抗体を獲得するということには、逆の意味もある」ことをメルマガの読者様からのメールで自覚しました。

読者様には、医療関係の方や保健関係の方などもいらっしゃいまして、非常に貴重なご意見などもいただくのですが、先日、以下のことを知らされたのでした。それは、

新型コロナウイルスが重症化するメカニズムは、抗原抗体反応が過剰におこることにあるかもしれないと医療関係者たちは考えている。

ということなのです。

これはどういうことかといいますと、「コロナウイルス」といいますと、今の新型コロナウイルスのことを思い浮かべる場合が多いと思われますが、

「普通の、いわゆる風邪の一部も、コロナウイルス」

なんです。厚生労働省によれば、「いわゆる風邪」の 15%くらいから流行期には 35%くらいはコロナウイルスらしいのですが、つまり、生きていれば、普通の人は「たまには風邪を引く」わけで、その中で、多くの人が、人生でコロナウイルスに感染しています。

そして、年齢を重ねるごとに、風邪を引く回数も累積していくわけで、つまり、「高齢者は過去に(風邪などとしての)コロナウイルスに感染した経験があることが多い」ということで、そのような高齢者が、新型コロナウイルスに感染した場合は、「コロナウイルスの再感染」という側面があり、それで重症化しやすいのではないかと医療関係者は見ているということです。

この理論では、この新型コロナウイルスの「不思議な面」とされている部分をほぼ説明できるように感じます。

たとえば、

「若い人は感染しやすいのに、症状が軽いか出ない場合が多い」

「高齢者は感染はしにくいのに、症状が重くなりやすい」

ということについては、

・若い人 → 過去にコロナウイルスにかかっていない場合が多く、抗体を「持っていない」ために、感染しやすいけれど、(抗体の過剰反応が起きる可能性がほぼないために)症状が軽い。あるいは出ない。

・高齢者 → 過去にコロナウイルスにかかったことがある場合が多く、抗体を「持っている」ために、感染はしにくいけれど、発症すると(抗原抗体反応が過剰におこる可能性があるために)重症化する可能性がある。

ということなのかもしれません。

とすれば、先ほどの私の意見のような「感染するに任せておく」という方法は、高齢者に対しては「良くない方法」となる可能性が高いのです。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=355128

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