銀河の螺旋運動は宇宙を構成する気体プラズマがつくりだすピルケランド電流が生み出している

電気的宇宙論の最大の利点は、電界と磁界が作り出す渦の構造で、物理世界の祖型というべき螺旋運動を説明できてしまう点です。特に電気的宇宙論では、銀河の回転運動とカタチを宇宙空間を流れる「電気伝導性の気体宇宙プラズマ」がつくりだすビルケランド電流で説明してしまうことができます。対して、ビッグバン宇宙論では銀河の回転を説明するためにダークマターという架空の存在を仮定してしていますが、いくら観測を重ねてもダークマターは見つかっていません。

以下、ビルケランド電流について説明しているあるブログからの転載です。

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ハンネス・アルベーン (Hannes Olof Alfvén)は1963年にオックスフォード大学よりCosmical Electrodynamics(宇宙電気力学)として出版された書籍の著者です。

 アルベーンの宇宙プラズマに関する研究は、電磁気流体力学(MHD)の分野の開発につながりました。電磁気流体として数学的にプラズマをモデル化する。そして、1970年にノーベル物理学賞を獲得した業績の分野がMHDでした。その後、宇宙電気力学は多くの宇宙の現象を記述するために、天体物理学者と天文学者によって使われています。

 では、プラズマ宇宙論とは、どのような学問なのでしょうか。

 プラズマ宇宙論とは、宇宙論の一種で、宇宙的スケールの現象は重力だけではなく、宇宙の物質の99.9%を占める電気伝導性の気体プラズマの運動に起因する、巨大な電流と強力な磁場の影響を大きく受けているとする。そして電磁気力と重力の相互作用によって、壮大な現象を説明できると主張する。

 プラズマ宇宙論は、ビッグバン理論と比較して、銀河の回転曲線問題を暗黒物質という仮定の物質を持ち出すことなく簡潔に説明できる。さらに、近年発見されたヘルクレス座・かんむり座グレートウォール、U1.27といった宇宙構造体の成り立ちを説明する際、現行のビックバン宇宙論(から発展した理論も含む)では存在自体が矛盾してしまう程巨大な宇宙の大規模構造も、プラズマ宇宙論では矛盾無く説明できる。

 最近の宇宙の観測結果等の研究から、銀河は大規模構造体を形成している事がわかった。その大規模構造は、銀河団の巨大な壁「グレートウォール」と銀河がほとんど存在しない超空洞「ボイド」とが複雑に入り組んだ構造である。その形はプラズマ現象でよく見られるフィラメント構造をしている事が分かっている。

 非常に複雑な形態を見せる惑星状星雲は太陽程度の質量を持つ恒星の最期の姿である。このことは、複雑な形態は重力ではなく磁場が大きな役割を果たしていることを示している。そして、この惑星状星雲もプラズマで形成されており、そこには特徴的なフィラメント構造が多く見られる。これはプラズマの自己組織化によって生み出される形であり、その内部にはビルケランド電流と呼ばれる電流が流れている。

 われわれを照らし出す太陽も同様に巨大なプラズマの塊である。太陽から放出される高速のプラズマは惑星空間を通り抜けて地球に達し、オーロラ、北極光、磁気嵐、電波障害などを引き起こす。一般に真空と言われる宇宙空間だが、このようなプラズマに満ち、プラズマ・ダイナミクスが支配する空間であり、常に休みなく変化を見せている。

 惑星、太陽系、銀河系、星間ガス、星雲、銀河団、彗星などなど、宇宙にあるすべての物質はプラズマの影響を受けている。その豊富にあるプラズマが宇宙の広い範囲にわたって重要な役割を果たしている。

 プラズマの長さが1万光年から10万光年にも達するほど集まった場合、その中を巨大な電気が流れ出し、それが非常に大きな磁場を発生させる。次に電気と磁場の相互作用によってプラズマの形はさまざまな変化を見せる。隣接したプラズマのガスの柱どうしは引き付け合い、絡み合うことにより複雑な構造を作り出す。

 現在、プラズマ宇宙論は非主流派の理論である。しかし、成熟した体系である電磁流体力学 (MHD)を基盤とし、ともに発展してきたこの理論は非常に多くの成果を収めている。太陽のプロミネンス、渦巻銀河、宇宙の大規模構造に至るまで、他にも様々なスケールの問題に関して説明をしている。これからの観測技術の向上に伴い、今後の発展が期待される分野であると言える。

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=337887

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