デーツの抗酸化作用・・・デーツの成分にはフリーラジカルを抑制する抗酸化作用があります

デーツの抗酸化作用

デーツはヤシ科の果実で、日本ではなつめやしと言われています。

デーツの語源はギリシア語の「指」に由来するように、木に成ったデーツはまさに指くらいの太さです。日本では主に乾燥されたドライフルーツで流通されています。実はこのデーツ、美味しいだけでなく、意外にも栄養面で多くのメリットがあります。

まず抗酸化作用です。デーツの成分にはフリーラジカルを抑制する抗酸化作用があります(Nut Res. 2003;23:1719–1726)。特に乾燥させたドライフルーツにするとその量はぐんと上がります(J Agric Food Chem. 2005 Sep 21; 53(19):7592-9)。ドライフルーツの中でも、乾燥デーツはポリフェノールの濃度が最も高かったようです(J Am Coll Nutr. 2005;24:44-50)。

さらに、デーツの抽出成分には、強力な抗酸化作用だけでなく、ヒドロキシルラジカルによる変異原性(=遺伝子変異)を抑制する作用があることもわかっています(J Agric Food Chem. 2002 Jan 30;50(3):610-7)。

デーツにはβ-グルカンという強力な抗腫瘍作用や免疫賦活作用のある成分が含まれています(Carbohydr Res. 2002 Aug 16;337(14):1325-8 ; J Med Food. 2004;7:252–255)。※β-グルカンは抗がん作用のあるアガリクスや霊芝に含まれている有名な成分です。

動物を使った基礎研究では、デーツのβ-グルカンに、用量依存的に抗がん活性があることが報告されています(Carbohyd Polymers. 2005;59:531–535)。

デーツは抗菌作用があることも海外では知られています。デーツの成分には、病原性のグラム陽性菌やグラム陰性菌の増殖を阻害することがわかっています(Evid Based Complement Alternat Med. 2010 Mar;7(1):57-62 ; Med Arom Pl Sci Biotech. 2009;3:1-5)。他にも病原性の大腸菌や連鎖球菌に対しても抗菌活性があります(Int Res J Biol Sci. 2013;2:68-73)。

最後にデーツの特筆すべき作用として、抗炎症効果があります。デーツの成分には炎症性サイトカインから保護する抗炎症効果があります( J Inflamm (Lond) 2011;23:40)。また、脂質過酸化反応を抑制したり、炎症時に働くCOXという酵素の亢進をおさえます(J Agric Food Chem. 2013;61:5834-5840)。

以上のように、デーツには非常に面白い効果が期待できます。小腹が空いたらぜひ乾燥デーツをつまんでみてください。マグネシウムやカリウムも高濃度で含まれている優れものです。

※ただし、糖分もそれなりに含まれますので、血糖コントロールが良くない人はその補給量に注意し、また食べ過ぎは禁物です。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1062549027258798&set=a.122416054605438&type=3&theater

シェアする

フォローする