右翼と左翼・・・特権階級やブルジョワでない人にとって、右翼も左翼もどうでも良いのはなぜなのか???

右翼と左翼

政治の話題で右翼とか左翼って言葉を聞きますよね。右翼って何?左翼って何?って思っている人に、今日は右翼と左翼の話をしましょう。

右翼というのは一般的に保守の政治思想を指します。その一方で、左翼というのは一般的にリベラルの政治思想を指します。っていうか、保守とかリベラルって何だよ!って思っている人は多いでしょう。それを知るには右翼や左翼のルーツを知る必要があります。

近代民主政の始まりはフランス革命だと言われていますけど、フランスの議会では、王権を尊重する派閥が議会の右側に、王権を廃止し共和制を求める派閥が議会の左側に座ったことから、保守派を右翼、リベラルを左翼と言うようになりました。

フランス革命の時代のヨーロッパでは、産業革命が進んで農村で土地を基盤としている貴族階級に対し、都市部で工場を営む工場主が新興の勢力として存在感を増していました。しかし当時は政治は特権階級のものであり、新興勢力は政治力を持ちませんでした。

新興の工業で成功した人たちは、旧来の身分制を廃し、新興の富裕層にも政治参加の道を求めました。出自に関わらず、金を持つもの、力を持つ者は政治力も持つべきであるという思想はリベラルといいます。これに対し、旧来の特権階級の権利を守ろうというのが保守というわけ。

ちなみに旧来の制度(封建制)において、一般人の多くは農民で、農民は土地を持つ封建領主の所有物という扱いでした。まあ何というか、家畜って感覚ですかね。ですから農民に人権なんて無く、当然政治参加なんて認められるはずもありません。そもそも貴族階級からは、同じ人間としてすら扱われていませんでした。

これが産業革命後は、農村から都市部に人口が移動し、農民は工場で働く労働者になりました。すると今度は工場主にとっては、労働者は工場を動かす歯車の一部に過ぎないとみなされるようになりました。農民から労働者になった人たちは、家畜から歯車になっただけで、人権なんて当然認められません。

その惨状からマルクスは共産主義を考えついたのでした。とまあ、それは余談ですが。つまり右翼とは貴族階級を優遇する思想を指し、左翼とは新興の工場主の成金(ブルジョワという)を優遇する思想を指します。右翼も左翼も一般人は家畜か歯車程度にしか思っていません。時代は進んでも、今でも根本のところは変わっていないのです。

ですから特権階級やブルジョワでない人にとって、右翼も左翼もどうでも良いことになります。なのに自分は右翼だとか、左翼だとかいう人がいるのだから、僕的には驚きですね。居酒屋で安酒あおっている人を、右翼も左翼も人として見ていないのですから。

参照:https://www.facebook.com/shukaku.nagao/posts/2640396279371593

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