【森田健作】「これが私の政治スタイル」・・・台風翌日に自宅周辺「私的視察」などと、恥を上塗りする苦しい言い訳。この人物に千葉を守る良心などはない。

千葉県内に甚大な被害をもたらした台風15号が上陸した翌日の9月10日、森田健作知事が芝山町の自宅を訪れていたことが、7日の定例記者会見で明らかになった。これまで議会や報道陣の取材に対し、知事や県は自宅への訪問は伏せて「私的に富里市方面を視察した」と説明、事実は公用車の運転日誌にも記録されていなかった。「私的視察とはなんだ」。県の対応には依然、疑問の声が上がっている。

 知事や県によると、台風が直撃した9月9日を終日公舎で過ごした知事は、同10日午前9時15分からの災害対策本部会議に出席。千葉市内で道路建設関連の会合に参加し、午後2時45分ごろまで庁内で協議していた。同3時ごろ、公用車で千葉市から酒々井町まで高速道を利用し、芝山町の自宅で車を乗り換えたとされる。

 知事は会見で、私的な視察について「東日本大震災でも液状化を見た。被災直後で大変な時に、公務では受け入れ側が対応するため、かえって足かせになる」と説明。時間的な制約から被害が大きかった県南部ではなく、富里市、酒々井町を視察したとした。

 さらに自宅を乗り換え場所にした理由について「必ず公私を分けて自分の車を使う。県庁に車を手配したが、出払っていて芝山の自宅で乗り換えを調整した。車が一番来やすく、時間をうまく使えるところ」と強調した。自宅の状況を見るなどしたが、滞在は約10分で、富里市などを30~40分ぐらいかけて車から視察したという。「町並みもふくめて、電力はどうだ、断水はどうだと頭に浮かべながら見て、それが前のときも非常にプラスになった。これは私の政治のスタイル」と話した。

 これまで自宅に立ち寄っていた事実が明かされなかった点について、「私は自宅に帰ったのかと質問されていないと記憶しています」と答えた。一方、9月10日の公用車の運転日誌で本来は記載すべき「芝山町」は記載されていなかった。さらに県秘書課が10月7日の県議会総務防災委員会で「指示を受けた場所に知事を公用車で送り届けた」と答弁したり、取材に「コンビニエンスストアで降ろした」と説明したりしていた。こうした経緯について記者会見に同席した同課副課長が繰り返し謝罪、知事も「失敗したことは謝る。二度としない。すみません」と述べた。【宮本翔平】

 ◇千葉市長「考えられない」

 千葉市の熊谷俊人市長は7日の定例記者会見で、森田知事が被災直後に自宅に立ち寄った経緯が明らかになったことについて問われ、「千葉市としては考えられないこと。そもそも私的視察が、許容されるのはいけないのではないか。私的視察ってなんだろうか」と疑問を呈した。

参照:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191108-00000044-mai-soci

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