殺虫剤でハチが依存症に?農薬入りの餌好む傾向を確認、英研究
【4月23日 AFP】(一部更新)人間がニコチン依存症になるように、ある種の殺虫剤にはハチに対する中毒作用があるとする研究が、英科学誌ネイチャー(Nature)最新号に発表された。ハチは殺虫剤を含む餌を敬遠するどころか、むしろ好む傾向が実験で確認されたという。
英ニューカッスル大学(Newcastle University)のジェラルディン・ライト(Geraldine Wright)氏らのチームが行った研究で、ハナバチに対して中毒性の誘引作用を持つと指摘されたのは、ニコチンの化学構造を基に合成されたネオニコチノイド系殺虫剤。農薬として広く使われ、作物が成長する際に吸収されて害虫の神経系を攻撃するよう作られている。
だが、ネオニコチノイドには作物の受粉を媒介するハチの記憶と位置把握機能に混乱を引き起こし、蜜を探し回る能力に悪影響を及ぼす可能性がこれまでの研究で示されていた。