フクシマの小児甲状腺がんの症状悪化が、急加速している。チェルノブイリの数十倍。

福島県が進めている甲状腺の2巡目の検査で新たに39人にがんやがんの疑いが見つかったことが先月末に明らかになった。しかし、専門医らは「放射線の影響とは考えにくい」とする見解を改めて示した。

39人のうち、過半数は1巡目の検査では異常無し。放射能被害の本格化が懸念されるが、いまだ報道でまともに取り上げられることは無い。人口が福島の5倍あったチェルノブイリでは4年目に突然29人が発症(3年目は6人)。3年目で39人という福島の状況はそれより数十倍悪い。
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『新たに小児甲状腺がんが39人も見つかったのに「9人ががんと診断」との摩訶不思議な福島県内の放送』

去年8月24日に発表されていた対象者38万人に対して8割の30万人弱の検査人数の先行調査(一巡目、スクリーニング検査)では『悪性ないし悪性疑い』(小児甲状腺がん『確定』と『疑い』)の合計数は113 人だった。
一巡目検査の終了時点では、甲状腺の全摘出後の病理検査で小児甲状腺がんの結果が最終的に『確定』した99 人中、乳頭癌が 95 人、低分化癌 が3 人。良性結節(福島県立医大の誤診) が1 人だった、
今年8月31日発表時点での県民健康調査「甲状腺検査(本格検査・二順目検査)」実施状況では、新たに明らかになった『悪性ないし悪性疑い』の合計人数は 25 人。(手術実施 6 人:乳頭癌 6 人)

最新の11月30日発表(9月末までの検査結果)による現在わかっている甲状腺癌『確定』+悪性『疑い』 が152人。
そのうち甲状腺の全摘出手術実施の子供が 124人(124人のうち悪性の乳頭癌 が120人)
『小児甲状腺がんの症状が悪化する速度が、急激に加速している』

1986年にレベル7の核事故を引き起こしたチェルノブイリ原発では、人口が福島県の5倍(1000万人)のベラルーシで小児甲状腺がんの発症数は2人。(事故前年は1人。前前年はゼロだった)
ところが事故の翌年(1年目)には2倍の4人に増え、2年目は5人、3年目は3倍の6人に確実に増えていく。
しかし、チェルノブイリから4年目(1990年)には突然29人(事故年の約15倍)に爆発的に増えている。
人口が200万人なのでベラルーシの5分の1しか無い福島県(しかも検査したのは全数ではない)で今回39人もが新たに小児甲状腺がんを発症した事実から分かることは、日本のフクシマは旧ソ連のチェルノブイリよりも(数十倍のオーダーで)遥かに悪い。
発症した39人の正確な検査日時は不明だが、今回の発表は今年9月末日までの数値なのでレベル7のフクシマの核事故から3年目(平成26年度)の2014年分の調査結果が大部分であると思われる。(4年目も含まれているが比率は小さい)
もしも3年目(2014年)分が大部分だとすれば、これから4年目(2015年)分が出てくるので驚愕的な数値になる可能性が高い。

しかも、今回新たに発症した39 人の初回検査(『先行検査』、『スクリーニング検査』、『1順目検査』)の結果は、A 判定が 37 人。(甲状腺に何の異常もない健康なA1 判定が 19 人、小さな病変が見つかっていた『要経過観察』のA2 判定が 18 人)
前回検査で要精密検査のB 判定(5.1mm以上結節または20.1mm以上の嚢胞)は、 たったの2人だけだった。
1順目検査では甲状腺に何の異常も見つからなかったA1判定の子供が過半数なのですから恐ろしい。
マスコミ全員で隠しているだけで、フクシマでは健康だった多くの子供達が極短期間に症状が悪化して、小児甲状腺がんが劇的に発症していることは誰の眼にも明らかな事実。
レベル7のフクシマの核事故から4年が経過して、放射能被害がいよいよ本格化し出したのである。
『小児甲状腺がん』の症状が悪化する速度が、(比較的穏やかに増加していた今までの4年間を過ぎて)、幾何級数的に急激に加速しているのである。
いよいよフクシマでは爆発的な小児甲状腺がんの発症が始まった。
ところが何故か、マスコミ全員で『無かった事』にして今までと同じように『安全安心。何の心配もない』と、『先送り』を続けているが、いったいこの低脳の悪党連中は何を待っているのだろうか。
『半年も前の5月17日に福島県検討委自身が認めていた津田教授の「福島県は他県の50倍」の事実』

2015年11月30日、第21回県民健康管理調査検討委員会の『記者会見』ではFFTV(フクロウFoEチャンネルの動画サイト)所属の満田夏花記者から、すでに、5月18日に甲状腺部会の『中間とりまとめ』で出されている『小児甲状腺癌の多発』の問題を質問するが、検討委はまともに返答をしない。
口先だけで不真面目にも誤魔化して逃げ回っている。
半年も前のこの『とりまとめ』内では、検査結果に対して『我が国の地域がん登録で把握されている甲状腺癌の罹患合計などから推定される有病数にたいして数10倍のオーダーで多い』とはっきりと書かれていた。
10月7日の『福島県は他県の50倍』との外国人記者の特派員協会(FCCJ)での記者会見で大騒ぎになった岡山大の津田教授と同じことが、半年も前にすでに福島県検討委内では出されていたのである。
5月15日付け甲状腺評価部会の『中間とりまとめ』では、『福島県は他県の数十倍』の理由として『放射線量、放射線被曝によるもの』か、または『過剰診断によるもの』か、というような続き(姑息な言い訳、意味不明の弁解)が書いてある。
FFTVの満田氏、
『今回の中間とりまとめの中で、ここが私は一番注目すべき点じゃないか、』
『今回・・・、ここの部分。
つまり現在生じている甲状腺癌の数が有病数と比べて多発であるということについては取り立てて書かれていなかった・・
・・なぜその辺を避けか・・お伺いしたい』
福島県検討委の内部資料で5月18日にあった津田教授と同じ『数10倍のオーダーで多い』事実が、11月30日発表の資料から丸ごと消えていた。日本的『事なかれ主義』での意味不明の先送りを繰り返しているのである。

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