【玄米】毒にも薬にもなる玄米食・・・フィチンとフィチン酸の違いを知っていますか???

玄米のフィチンとフィチン酸についての簡単なまとめ

植物のフィチン酸はミネラルやタンパク質と結合して安定した錯体を形成するため、全てではないがフィチンの形態で存在することが多い。

フィチンであっても、胃や腸でミネラルが解離するため遊離フィチン酸が発生する。よって、フィチン酸としての作用と変わらないと見てよい。

解離したフィチン酸はミネラルと結合(キレート)し、吸収効率を低下させる。そのため、重度のミネラル欠乏の人や菜食主義よりの人に玄米は勧められないが、バランスの良い食事をしている人にはフィチン酸による弊害が見られない。(Arch Tierernahr. 2001;55(4):255-80 ; Br J Nutr. 2002 Dec;88 Suppl 3:S281-5)

バランスのとれた食事をしているグループには、食事性フィチン酸塩がミネラルの吸収に悪影響を及ぼす可能性があるという証拠はほとんどない。(Mol Nutr Food Res. 2009 Sep;53 Suppl 2:S330-75) 

ちなみに、フィチン酸を相殺する抗栄養素はビタミンC、有機酸、発酵生成物、動物性タンパク質である。フィチン酸を物理的に除去したければ、浸漬、発酵、発芽すればよい。最近では、むしろフィチン酸による抗酸化作用、腎臓結石予防、結腸がん予防が注目されている。

とはいえ、消化不良や胃腸の弱い人に玄米は勧められないし(せめて分づき米にするとか)、重度のミネラル欠乏者には玄米はNGとなります。

バランスの良い食事をしている人にとっては玄米のフィチン酸は味方となります。残留農薬やヒ素のことを考えると、無農薬栽培のものがいいでしょう。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1270681696445529&set=a.122416054605438&type=3&theater

シェアする

フォローする