どの業界も大混乱『消費増税』の意味不明さ・・・消費増税でコンビニ大混乱「301円問題」と「111円問題」

10月の消費増税を目前に控え小売店や消費者が混乱している。

 現在、コンビニで話題になっているのが「301円問題」と「111円問題」。いったいどういうことか。

「301円問題」はセブン‐イレブンが増税を機に、商品の計算方法を変更したことで浮上した。数字マジックのような事態が出現しているのだ。

「1個100円(税込)のアイスコーヒーを3個同時に購入したら、合計額が301円になるのです。たった1円かもしれませんが、お金を支払う側としては納得がいかない」(40代サラリーマン)

■1個100円なのに3個買うと301円

 なぜ、こんなことが起こるのかというと、セブン‐イレブンはこれまで商品ごとの税込価格を合計してきたが、増税を控えた今月16日から「税抜価格」をまず合計し、その後に消費税分をプラスする方式に変更したためだ。

 たとえば1個100円(税込)のアイスコーヒーだと、以前は「1個100円(税込)×3=300円」だったが、16日以降は「93円(税抜)×3=279円」となり、そこに消費税8%をかけるので、「279円×1.08=301.32円」。1円以下は端数切捨で301円になるというわけだ。

 1個しか買わないと、「93円+消費税8%=100.44円」で100円だ。数多く買ったほうが「損」という不思議な現象になる。

■1000個買ったら440円の「損」

 セブン‐イレブンに計算方法の変更理由を聞いてみた。

「10月以降は同じ商品を購入しても、持ち帰り時の消費税は8%ですが、イートインの場合は10%となります。同じ商品なのに価格が異なることになります。そうした混乱を避けるため計算方式を税抜に統一したのが理由のひとつです」(広報担当者)

 言われてみれば確かにその通りだ。ただ、一度に購入する個数が増えると、差額は1円ではすまない。セブンPB(プライベートブランド)のカップみそ汁(ネギなど)や、缶コーヒーにも税抜93円(税込100円)がある。高校の学園祭で、学校やPTAが缶コーヒーをまとめて1000本購入したら10万440円。1本ずつ買うより440円も余計に払わなくてはならない。

 店のオーナー(経営者)が1本、あるいは2本ごとに清算してくれれば、きっちり10万円でOKだが……。

■税抜111円だと税込119円では?

 もうひとつの「111円問題」は、実は今に始まったことではない。たとえばローソンのおにぎり(シーチキンマヨネーズ)は税込120円(税抜111円)で売っているが、これがヘンだという声だ。

 どこがおかしいかというと、税抜111円に消費税8%を加えると、119.88円になる。切り捨てだと119円のはずだからだ。

「税込価格を基本にしているためです。また商品価格の端数は四捨五入での表示です」(ローソン担当者)

 財務相の消費税に関するガイドラインによると、「消費税の端数をどのように処理(切り捨て、切り上げ、四捨五入など)するかは事業者の判断による」とある。

 ローソンはセブン-イレブンとは異なり、増税後も現状と同じく税込価格の合計額を採用するので、「301円問題」は発生しないという。

「消費増税がクローズアップされ、商品価格にこだわる人が増えています。こうした流れのなかで、111円問題も再浮上しました。増税後の10月以降、新たな問題が頻発するかもしれません。小売業は大変でしょう」(市場関係者)

 持ち帰り(税率8%)と店内飲食(税率10%)の線引きも曖昧さが残っている。外食や小売業、そして消費者も大混乱しそうな……。

参照:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190924-00000008-nkgendai-bus_all&fbclid=IwAR1InmPRji7UuPnUnCk9kKADLyj_Kv5Zi4gJS2Zftj9HAlLDA9uIUIiCimg

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