虫歯のなかった先住民が近代食(精白パン、砂糖入りのコーヒー、ジャム、チョコレート)を食べ始めたら虫歯が激増した。

そういえば、プライス博士『食生活と身体の退化』で、オートミールを主食とする先住民族のことを取り上げていたことを思い出した。

スコットランド北西海岸の沖にあるアウター・ヘブリディーズ諸島のゲール族である。

彼らの主食は、オートミールに大麦を少し混ぜ合わせたお粥で、それに小物の魚貝類である。

プライス博士はもともと歯科医のため、栄養調査以外に各民族の虫歯の罹患率を調査していた。そして、ゲール族の虫歯罹患率はなんと1.2%という低さだった。

一方、同じ民族でも近代食を常食としている集団の罹患率は30%にも及んだ。

伝統集団は地産のオートミールと海産物を主食としており、一方、近代化集団は輸入された精白パン、砂糖入りのコーヒー、ジャム、チョコレートをよく食べていた。

最後にプライス博士は以下のようにまとめている。

「風と嵐の吹きつける海岸に囲まれたこの不毛の地に住む島民たちにも、頑健な大人やたくましい少年少女を造り上げるのに適した食事は可能なのである。オートケーキやオートミールの粥として使われる、カラス麦(オート麦)を主体とした食事に、魚料理が加われば十分である。」(※とはいえ現代人は環境が違いますのでバランスの良い食事を。)

参照:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1235291156651250&set=a.122416054605438&type=3&theater

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