マグネシウムは慢性疾患を予防する・・・どんなに少なく見積もっても、600種類以上の酵素反応(エネルギー代謝やタンパク質合成など)がマグネシウムに依存している

マグネシウムは慢性疾患を予防する

マグネシウムの素晴らしい効果を示す、ヨーロッパの新しい研究が報告されました。イタリア・イギリス・スペインの共同研究で、16件のメタ分析の結果、マグネシウムの補給が、糖尿病(2型)と脳卒中のリスクを低下させることがわかりました(Eur J Nutr. 2019 Jan 25. doi: 10.1007)。

これは観察研究と無作為化対照試験のメタ分析によるシステマティック・レビューで、マグネシウムの摂取が、まず妊婦さんの入院の減少、そして片頭痛もちの人の片頭痛の頻度やその強度の減少が有意にみられています。さらに、観察研究では、マグネシウム摂取量が多いほど、2型糖尿病や脳卒中のリスクが低下することが示唆されています。

最近では、どんなに少なく見積もっても、600種類以上の酵素反応(エネルギー代謝やタンパク質合成など)がマグネシウムに依存していると報告されています(Jeroen H F de Baaij,2015)。

そして、間接的な関わりも含めれば、マグネシウムは生体の主な代謝や生化学的な反応のほとんどすべてに関与しているといっていいでしょう。ミネラルの中でもそれだけ需要が高く、たとえば鉄は体内に3~5グラムですが、マグネシウムは約25グラムもあります。

マグネシウムの補給が2型糖尿病や脳卒中を予防するというのは、ビタミンD(普段は非活性)というホルモンを体内で活性型に変換する役割があるということからもいえます。

(※仮に日光浴や食事摂取によってビタミンDを保持できるようになっても、体内にマグネシウムが不足していれば、ビタミンDの血中濃度は上がらないことが多いというアメリカの報告があります。)

脳、心臓、骨格筋は他臓器と比べ、エネルギー量の需要や代謝サイクルが特に大きいため、必然的にマグネシウムを欲します。実際に、脳、心臓、骨格筋には高濃度のマグネシウムが分布しています。

※マグネシウムが不足すると相関のある症状や疾患
脳 → 片頭痛、脳卒中、うつ、不眠など
骨格筋 → インスリン抵抗性、糖尿病、こむら返りなど
心臓 → 心筋梗塞、不整脈など

マグネシウムを多く含む食材は、にがり、海藻類をはじめ、ごま、豆味噌、マメ類、ナッツ類、緑葉野菜、小魚などです。

ぜひ日々の食卓でマグネシウムを意識して摂取しましょう。

参照:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1098732196973814&set=a.122416054605438&type=3&theater

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