人工知能は人間からどの職業を奪うのか

 
これからの暮らしはどうなるの?
342522 人工知能は人間からどの職業を奪うのか
 
直永亮明 ( 23 広島県 会社員 ) 19/01/15 PM10 【印刷用へ】
5GなどIT産業は日を追うごとに進化を続けています。
近年では、家の中にAI機能を搭載した機器も普及し、声一つ電気やテレビをつけたりと、我々の生活の一部になりつつあります。

次に普及するとしたら、それはおそらく会社などでしょう。
そこにはどんな危険が潜んでいるのか

以下リンク

__________________________________________

●AIは思わぬ方向から職を奪う

最近、人口知能(AI)の進歩によってどんな職が奪われるのか、というテーマの議論がとても増えています。

働く人の多くを占める、営業マンはどうかと言うと、足で稼ぐタイプの営業は減る。準備、企画などAIに導いてもらい、データで示す営業スタイルになる。どこに訪問しても同じセールストークの営業マンはAIに置き換わる。営業マンの人数は減ることになるだろう。

実際に、ミクロに見た場合には、そんな変化は起こりつつあるとは思いますが、とても時間がかかると私は見ています。そんな形の変化を起こすには、企業はリスクをとってIT投資をしなければなりませんが、「AIの導入による営業効率の改善」が明確に見えない限りはなかなか大胆な投資はできないし、それによって職を奪われる立場にある営業の人たちからの全面的な協力を得ることは難しいからです。

しかし、全く失うものがない新規参入業者は、そもそも解雇しなければならない人もいないため、AIなどのテクノロジーを駆使してビジネスを効率化するのは当然です。それも、単に既存の製品やサービスをそのまま置き換えるのではなく、根本的に違うビジネスモデルや売り方で、別の方法で顧客のニーズに答える形で市場を奪ってしまうことが理にかなっています。

『AIによる職の喪失は、そんな形の「テクノロジーを駆使した新規参入業者が、既存のビジネスを置き換える」形で起きると見ています。』

そんな中で登場したのが、テクノロジーを活用した(中国の)アリババのアリペイのような仕組みです。アリペイの凄さは、単にキャッシュレス社会を実現しただけでなく、個人のお金の使い方を完全に把握することにより、それぞれの顧客に対して「この人になら幾らまで貸しても貸し倒れにならないか」を把握できるようにしたことで、これにより、既存の銀行よりもはるかに低リスクでローンを提供できるようになったのです。

結果的に、これまで中国の銀行の消費者ローン部門で働いていた人は職を失いつつありますが、それは銀行がテクノロジーを使って業務を効率化したからではなく、アリババがテクノロジーを使って、消費者ローンビジネスを銀行から奪うことによって起こったのです。

つまり、「AIによりどんな職が奪われるか」を考えるときには、「既存の企業が人をAIで置き換えるシナリオ」よりも、「(解雇すべき人など抱えてない)AIを駆使する新規参入企業に既存の企業を淘汰してしまうシナリオ」の方が、はるかにインパクトが大きいことを頭に入れておくべきなのです。
『日本の大企業の多くは、パソコンやインターネットの登場による生産効率の向上を今だに享受出来ていませんが、その根底には、終身雇用・年功序列・解雇規制があるのです。』

AIによる雇用大崩壊は、「AIを駆使する新規参入企業に既存の企業を淘汰してしまうシナリオ」によって起こり、昨今のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)の台頭は、その始まりのサインなのです。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=342522

シェアする

フォローする