食のIT革命? 「完全食」という未来の食生活を3ヶ月間体験してみた

完全食など、食のあり方を揺るがすものが最近多く発表・発売されていますが、これからの食はどうなってしまうのでしょうか。
栄養学が信用できない今、こう言った食品の安全性が気になります。

以下(リンク)引用
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「フードテック」なる言葉をご存知でしょうか。これはフード(食品)とテクノロジーを組み合わせた造語で、食品生産や調理、流通などにIT技術を取り入れて革新をはかったものです。金融業界におけるフィンテックのようなもので、わかりやすく言うならば「食のIT革命」といったところでしょうか。

■ダイエット食ではありません
 そんなフードテックの最たる例として挙げられるのが「完全食」です。これは、人間が1日に摂取すべき栄養素を分析し、それをパウダーなどの形に置き換えたものです。これを水などに溶かして飲めば、従来の食事が不要になるというわけです。

 いわゆるダイエット食とは異なり、これ単体で栄養をバランスよく摂取することを目的としていて、食生活の偏りを是正するのにも役立つほか、忙しい時でも調理や後片付けの手間がかからないため、仕事が忙しくついつい昼食を抜いてしまっていた……といった生活に陥りがちなビジネスパーソンにもぴったりです。

■「パウダー」「グミ」「ドリンク」の3タイプ
「COMP」は、好きな飲料に溶かして飲めるパウダータイプのほかに、固形で手軽につまめるグミタイプ、さらにそのまま飲めるドリンクタイプも販売されています。1食に必要な量は年齢や運動量によっても異なりますが、筆者(30-49歳、運動量=普通)の場合、パウダー(96g)やグミ(105g=約40粒)だと約2袋となるようです。

 そんな完全食は国内でも複数の製品が流通していますが、なかでも知名度が高いのが、今回紹介する「COMP」です。どのような摂取方法なのか、実際の食生活に組み入れるならばどんな形が望ましいのか、およそ3ヶ月にわたって試してみました。

■「噛まない」ことに耐えられない……
 実は当初、1日3食すべてをこの「COMP」のパウダーに置き換えようと考えていましたが、これは最初の数日で「無理」であると判断しました。というのもこのパウダータイプ、噛まずに飲むばかりなので、味がどうこういう以前に、ひたすら「噛まない」ことに耐えられなくなってくるのです。

 となると、3食のうち1食、具体的には朝食や昼食を置き換える形になるのですが、こちらのパターンであれば無理もなく、快適です。筆者は減量中ということもあり、1食につき前述の適量の半分=1袋しか摂取していませんが、本製品は腹持ちがそこそこよいので、昼食代わりに摂取すれば、夕食まで十分に持たせられます。

 したがって、昼に本製品を摂取し、夕食はきちんと顎を使って噛む食事を摂れば、「きちんと噛んで食べたい」という欲求も満たせて、バランスが取れた食生活を実現できます。味がやや甘いことから、多少なりとも塩辛いものを口にしたくなるのが難点ですが、普段の食生活に無理なく組み込むには、これがもっとも適したパターンでしょう。

一方のグミについては、これは逆に食べすぎないように注意が必要です。というのもこのグミ、筆者に言わせるとかなり「美味しい」ため、口が寂しい時にアメやガムと同じ感覚でついつい口に放り込んでしまうからです。昼にパウダーを1袋摂取しているのに、夕食までにグミをさらに1袋、空にしてしまったりします。

もともとパウダーもグミも、1食分には約2袋が必要なので、計算上はこれでも問題はないのですが、油断しているとうっかり過剰摂取ということにもなりかねません。個人的には、このグミは噛みごたえもあることから、夜食として摂取すれば、目を覚ますこともできて一石二鳥ではないかと感じました。あるいは昼から夜まで少量ずつつまみ、昼食代わりにするのもよいかもしれません。

■メリットはむしろ「時短」かも?
筆者はこの「COMP」を買い始めて3ヶ月になりますが、メリットとして強く感じるのは栄養バランスのよさよりも、むしろ「時短」にあります。つまり、調理や後片付けの手間が省けるというメリットがあるからこそ摂取するのであって、栄養バランスのよさだけでは、継続摂取のモチベーションにはなりにくいと感じます。

■インスタント食品より圧倒的に体によい
もちろん、インスタント食品などで済ませるのに比べると圧倒的に体によいわけですが、ふだんから生活時間に余裕があり、食べるという行為自体を楽しんでいる人には、メリットよりもむしろ、食の時間が楽しめなくなるデメリットのほうが大きいと感じます。やはり人生、何を食べるかという楽しみがあってこそのもので、今回のような製品は、やむを得ない事情があってこそのもの、というのが率直な感想です。

ただ現実的にはその「やむを得ない事情」、つまり、朝食や昼食を摂取する時間がない、ついつい面倒で抜かしてしまうケースは、人によっては頻繁にあるわけで、そうした生活において健康を維持するためのツールのひとつとしては、有効であると感じます。

完全食はこの「COMP」以外にもさまざまな製品が市販されており、今後は老後をターゲットにした、噛まずに飲み込めることを売りにした製品も多数登場すると見込まれます(冒頭で紹介したフードテックは、そうした方向に進みつつあります)。そうした予測される未来をいち早く体験できるのも、完全食ならではと言えるのかもしれません。

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=341790

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