男性の遺伝子が大量消失している・・・劣化するY染色体の恐怖

人工物質による環境ホルモンで「男の精子半減」は進んでいる。
また、男のY染色体が急減して「男性滅亡説」まである。
これに関し、2~3億年という長いスパンでみるとY染色体の遺伝子は大量に消失しているように見えるが、3000万年前に起こった構造変化以降は変化はほとんど起きておらず、Y染色体の遺伝子のうち重要な3%は残り続けているとの報告もあり、まだ諸説が入り乱れている。

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行き着く先は闇か?いま静かに進行する「地球のメス化」問題
2018.06.30 21:01

■劣化するY染色体の恐怖!
人間を含めた大部分の哺乳類の性別は『性染色体』で性別を決定する。例えばメスはXX、オスはXYという形で性染色体の配列なされ、母親の胎内で徐々にメス化、またはオス化していくのだ。しかし最近はオス化を決定する「Y染色体の劣化」が着実に進んでいるという。これはXXが優勢、つまり全地球規模でのメス化を意味する。
<中略>

■環境ホルモンで社会が激変する?
実はある研究機関が怖いメス化統計を出している。彼らが世界20か国で男性の精液1mlに含まれる精子の数を検査すると、50年前は1.5億だったのに対し、近年では何と約6000万にまで急減しているという研究結果が出たのだ! つまり現状を放置すれば精子の数が減少していき、いつかはセックスをしても「子供が生まれない」という最悪の事態も考えられる。
<後略>

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「男性絶滅説は誤り」、Y染色体研究で新論文 ネイチャー誌
 2012年2月23日 11:37 

男性という性を決定づけるY染色体が小さくなり続けているため、やがて男性は絶滅するという説があるが、この説は誤っていると結論付けた遺伝子研究が、22日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

「男性絶滅説」は、男性染色体(Y染色体)が劇的に縮小したという事実を科学者らが発見した約10年前に注目を集めるようになった。数億年前のY染色体は1400個以上の遺伝子が乗る巨大サイズだったが、今や遺伝子が数十個程度しか乗らない極小サイズになってしまったという。そのため、Y染色体はいずれ消滅すると一部で叫ばれるようになった。

男性絶滅説を唱える学者は、Y染色体を失った人類は、げっ歯類のキイロモグラレミングのような末路をたどると考えている。このほ乳類は、Y染色体が進化的圧力を受けると2つの種に分化したが、このうちの1種はY染色体を持っていない。その子孫の性別がどのように決定されているのかは謎だ。
最悪のシナリオに沿えば、人工的な方法で男性という性の窮地を救わないと、男性は絶滅してしまう。絶滅は500万年後だと言う学者もいれば、わずか12万5000年先だと言う学者もいる。

■Y染色体は安定している
しかし、米マサチューセッツ工科大(Massachusetts Institute of Technology、MIT)ホワイトヘッド生物医学研究所(Whitehead Institute for Biomedical Research)などの研究チームは今回、Y染色体の縮小は太古に起こったことであり、以来Y染色体は驚くほど安定しているとする論文を発表した。

人類とチンパンジーから約2500万年前に枝分かれしたアカゲザルと人間のY染色体を比較したところ、枝分かれ後に失った祖先遺伝子の数はアカゲザルが0個、人間が1個だった。なお、1個は全染色体のわずか3%にしか相当しない。これは「Y染色体は消滅しない」ことを明確に示しているという。

10年前から「衰えつつあるY染色体」説と戦ってきたという同研究所のデビッド・ページ(David Page)氏は次のように説明する。X染色体とY染色体は、性染色体に特化する前は基本的に普通の染色体であり、互いに遺伝子情報を交換(クロスオーバー)して有害な変異を取り除き、遺伝子プールを広く保っていた。だがこのXY間でのクロスオーバーが行われなくなると、Y染色体は直ちに不要な遺伝子をそぎ落としていき、今のような安定した状態になったという。

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男性はいずれいなくなる? 男性の遺伝子が大量消失しているという「謎」 2015年01月29日 07時00分

■男性限定の遺伝子の数が急激に減っている
<中略>
米国マサチューセッツ工科大学らの研究グループは、Y染色体の遺伝子のうち重要なものは、厳格に保存されているということを英国科学誌Natureで示しました。

■元々あった男性限定の遺伝子は、わずか3%に減少
ヒトの性染色体は、およそ2~3億年前に男女共通の1対の染色体から誕生したと考えられています。このうちY染色体となったものは、進化の過程で遺伝子の消失が進んでいることが明らかになっています。
特に、5回にわたって起こった大きな構造変化が遺伝子の消失を加速したと考えられています。度重なる構造変化の結果、Y染色体の多くが切り捨てられ、現在では元々あった遺伝子のうちわずか3%しか残っていないといいます。
さらに、これらの遺伝子の欠失により、Y染色体の長さはX染色体の3分の1程度になってしまいました。これらのことから、Y染色体がいずれ崩壊するのではないかという説が生まれたわけです。

■最後の3%は特別に大事だった
最後の構造変化が起こったとされる3000万年前以降、Y染色体の遺伝子の数はどのように変化してきたのでしょうか? 
<中略>解析の結果、Y染色体の遺伝子の消失は、3000万年前に起こった構造変化以降、ほとんど起きていないことが明らかになりました。
2~3億年という長いスパンでみるとY染色体の遺伝子は大量に消失しているように見えますが、最後に3%だけ残された遺伝子はとても重要で、大切に保存されてきていたのかもしれません。

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=340981

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