最終兵器「ヌースコープ」で世界の覇者はロシアになる!?

< /tbody>

プーチン側近が開発する“あらゆる人・モノ・金の動きをスキャンする”最終兵器「ヌースコープ」が恐ろしすぎる!
リンク より

今月12日、ロシアのプーチン大統領が、これまで側近中の側近として重用してきたセルゲイ・イワノフ大統領府長官を突然罷免し、後任としてアントン・ワイノ副長官を昇進させる人事を発表した。しかしこの新たな側近が、ロシアを世界の覇者にすべく、ただならぬ秘密装置を製作している可能性が浮上している。詳細についてお伝えしよう。

■新・大統領府長官アントン・ワイノとは?
本題に入る前に、まずはアントン・ワイノという男について説明しておく必要があるだろう。エストニア生まれ、現在44歳のワイノ氏だが、その経歴は多くが秘密のヴェールに包まれている。明らかになっているのは、モスクワで経済学の修士号を得てからロシア外務省に入省したこと。1996~2001年まで在日本ロシア大使館に勤務し(!)、クレムリン(ロシア政府)でも指折りの日本通として知られていること。プーチンの寵愛を受けて大統領府で目覚ましい昇進を遂げ、後継候補の1人と目されていることなど。情報は極めて少なく、ワイノ氏自身もまったく公の場に姿を現そうとしないことから、世界各国はこの男の素性について並々ならぬ関心を寄せていたという。

そして今月19日、イギリス公共放送BBCのロシア支局が、アントン・ワイノ氏について徹底的に調査した結果をまとめて報告したが、そこに記されていた彼の“知られざる顔”に衝撃が走っているのだ。

■世界をスキャンする「ヌースコープ」
ロシアの新・大統領府長官であるアントン・ワイノ氏だが、なんとクレムリンでの仕事と並行して、これまで「AE ワイノ」の名で数々の学術論文を発表していたことが判明。BBCは、ワイノ氏と「AE ワイノ」が同一人物であるとの確証を得ているという。では、肝心の論文がどのようなものかといえば、常軌を逸した“凄まじい”内容だったのだ。

特にBBCが注目しているのは、2012年に学術誌「Economics and Law(経済と法)」で発表された「The capitalisation of the future(未来の投資)」という論文だ。その中でワイノ氏は、「現代の社会と経済は、伝統的手法で制御するにはあまりにも複雑になりすぎた」として、「統制と管理の新しい方法が求められている」と主張している。

さらにワイノ氏は、世界の膨大な出来事を処理・解釈するための装置が求められていると論じたうえで、「Nooscope(ヌースコープ)」というまったく新しいデバイスを提唱している。彼の言葉を引用すれば、「ヌースコープ」とは世界意識に入り込み、生物圏と人間の活動における変化を発見・記録するためのデバイスとのことだ。

問題の論文は、全体を通して極めて難解なグラフや図表で埋め尽くされており、このように“怪しい”一文まで記述されている。
「私たちが想像の世界ではなく現実の世界に生きているなどと、誰にも証明することはできないのです――」

BBCは複数の専門家に解説を求めたが、「社会を理解し、組織化するための新しい手法を提唱しているようだが、とにかく理解不能」であるとして、全員がさじを投げたという。

■すでに存在するのか? 開発中なのか?
次にBBCは、論文の共著者である高名な経済学者ヴィクトル・サラーエフ氏にも接触を試みている。すると、「ヌースコープ」の謎について僅かながら具体的な答えが得られたようだ。

サラーエフ氏は、「ヌースコープ」について「あらゆる人・モノ・金の動きをスキャンするデバイス」であり、「望遠鏡や顕微鏡にも匹敵する画期的な発明なのだ」と説明したものの、それが実際に存在するのか、もしくは開発中であるかという点に関して詳しく言及することを避けた模様だ。

■学者からは否定的見解も
さて、この「ヌースコープ」に、現地ロシア人たちも興味を掻き立てられているようだ。論文をモスクワ・タイムズ紙が報じると、すぐに「本当にそんなものがあるのか」「これは真剣なアイデアなのか」などの憶測と疑問が巻き起こった。さらに、ロシアの学者たちの間では、「ヌースコープ」懐疑論が広まりを見せているようだ。

ロシア国立大学高等経済学校のサイモン・コルドンスキー教授(哲学)は、「これは科学ではありません」と断じ、「未来の神話的仮設にふけっているだけでしょう」「ソビエト崩壊後にロシア経済を立て直した経済学者たちの純粋で進歩的なアイデアとは対照的だ」と批判。さらにワイノ氏について「現実を直視しようとせず、歪めようとしている心理状態が見える」と辛辣な評価を下している。

■「ヌースコープ」で世界の覇者はロシアになる!?
「ヌースコープ」について、クレムリンから何の公式発表もない現在、もちろんそれ以上のことは知る由もない。しかし過去の経緯から、プーチン大統領のあらゆる政策に側近たちの声が色濃く反映されていることは紛れもない事実だ。

たとえば、クレムリンによる厳しい情報統制の実現には、大統領補佐官であるウラジスラフ・スルコフ氏が大きな役割を果たしたと考えられている。現地で「政治を民営化した人形遣い」の異名を取るスルコフ氏は、「制御された民主主義」を提唱し、プーチン大統領は彼の理論を実行したにすぎないとの見方もある。ロシア政府の公式発表は、嘘と真実が巧みに織り交ぜられているとの指摘もあるが、その背後には常にスルコフ氏がいたというわけだ。

つまり、今後アントン・ワイノ氏の思想や主張が、ロシアの政策決定に大きな影響を及ぼすことは既定路線と考えられるのだ。独裁色を強めるプーチン大統領とロシア政府にとって、「あらゆる人・モノ・金の動きをスキャンするデバイス」はまさに最終兵器、何としても手に入れたいだろう。すでに「ヌースコープ」の製作と稼働にゴーサインを出していたとしても何ら不思議ではないのである。もしもそれが実用化されれば、世界の経済と安全保障はロシアの手中に収まってしまう可能性も決して否定できない。「ヌースコープ」をめぐるクレムリンの動きから、今後も決して目が離せない。

(引用終わり)

 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=322249

シェアする

フォローする