セシウムはおそらくもっとも有名な放射性物質だが、揮発性が高いことと筋肉に蓄積することに問題がある。胃腸で吸収されやすいのも問題でカリウムに類似しているのも問題である。

セシウム
  
セシウムはおそらくもっとも有名な放射性物質だが、揮発性が高いことと筋肉に蓄積することに問題がある。
  
胃腸で吸収されやすいのも問題でカリウムに類似しているのも問題である。セシウムの半減期は、セシウム134が約2年、セシウム137が約30年と、非常に長い。
  
セシウムを体内に取り込むと、体内ではカリウムとセシウムの区別がつかず、体の組織へ吸収される。カリウムは細胞内のミネラルであり間違えられたセシウムは入り込んでくる。
  
ガンの発症や白血球(体内に入った細菌や異物を殺す働きをする細胞)の減少に影響を持つ理由の一つはこのためであり、子どもは特に危険である。
  
セシウムに限ったことではなく放射性物質には物質的半減期と体内半減期がある。一回だけセシウムを取り込んでも体内からはそのうち消えるが、毎日セシウムを取り込めば一定量のセシウムが体に残るようになる。毎日10ベクレルずつ体内に取り込んだ場合、700日後(約2年後)には1400ベクレルを超えるとされるといわれている。   
  
セシウムは日本では尿中の測定が行われるかWBC(ホールボディーカウンター)が使われる。私自身はWBCは不正確だと思っているので、当院では尿中測定を用いている。
  
ちなみに子どもの尿に1リットル中1ベクレル含まれていると、だいたい1日に同じだけ取り込んでいるという説がある。成人だと尿の2倍くらい摂取しているであろうとする予測値がある。
  
ちなみにいまの食品に含まれる放射性セシウムの基準値は、1キログラムあたり一般食品100ベクレル、牛乳と乳児用食品50ベクレル、飲料水と飲用茶10ベクレルということであり、この基準の異常さはチェルノブイリと見比べてみても、セシウム蓄積予測量を考えても明らかである。
  
チェルノブイリ原爆事故の影響を調べた医師であり、病理解剖学者であるユーリ・バンダジェフスキー博士は、セシウム137が子どもの体重1㎏当たり10ベクレル蓄積しただけでも、遺伝子に悪影響を与え、不整脈(脈が不規則的な状態)を起こす危険性があると警告している。
  
バンダジェフスキー博士は、体重1㎏当たりのセシウム137の蓄積量によって子どもをグループ分けし、以下のような結果を発表している。この数字はWBCの数字であるが、個人的な印象論として述べるとWBCは尿中測定よりも常に高い数字を示す傾向がある。
  
それを加味して我々は考慮しなければならない。
  
①0〜5ベクレルの蓄積:正常な心電図は80%
②12〜26ベクレルの蓄積:正常な心電図は40%
③74〜100ベクレルの蓄積:正常な心電図は12%
  
このセシウムの危険性を訴えるときに放射性カリウムを持ち出す人が多いが、これはきわめて巧妙な詐欺だ。
  
つまり放射性カリウムは昔からあるのでセシウムは怖くないという巧妙な嘘だ。しかしこれは自然放射線と人口放射線の違いについて検討されていないし、追加の蓄積についても検討されていないし、放射性物質の変化についても検討されていない。
  
カリウムは人体に必須のミネラルで、自然界のカリウムの0.01%は放射性カリウム40である。
  
大人は一日に平均して3g程度のカリウムを摂取しているが、そうするとカリウム40は90~100ベクレル程度である。
  
カリウムの生物学的半減期は30日だが、ずっと循環しているため体内にはずっと蓄積している。 このカリウムがもたらす人体被爆の概算は年間で0.2~0.3ミリシーベルト程度である。
  
カリウム40はもともと自然界にあり人類はそれに適応してきた歴史があるが、セシウムと比べても単純に被曝量が違うし(セシウムはカリウムに比べて2倍から3倍の被曝する)放射線を出す頻度も違うし、人口放射性物質の内部被爆では特定の内臓(肝臓、骨、腎臓、性腺や子宮、)に被爆が集中しやすくなる。
  
また、重要なことは自然界のカリウムに含まれている放射性カリウム40の比率は0.01%だが、現状の汚染された状態ではセシウムはカリウムと間違えられるため、放射性物質の率を1万分の1以上に上昇させてしまっている。
  
つまりセシウムはカリウムよりもはるかに危険なのだ。

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