歯の治療は「本当に必要か?」…残念なことですが、歯医者の中には、カネ儲けのため、患者にとっては必要のない治療をする人がいることも確かです。

歯医者に行くと本当にその治療は必要?と思うことって多い。
良い歯医者を見抜くには!?

以下、「週刊現代」2018年6月9日号より抜粋

「残念なことですが、歯医者の中には、カネ儲けのため、患者にとっては必要のない治療をする人がいることも確かです。彼らは必要もないのに、虫歯を削る、何度も作り直しが必要な義歯を誂えるなど、ムダな治療を行っています」

著書に『歯科医は今日も、やりたい放題』がある林歯科の林晋哉院長はこう溜め息をつく。林氏が言う通り、歯の治療には「ムダ」がつきもの。カネ儲けのためには、その治療が必要であるかのようにウソをつく歯医者もいる。患者はどうウソを見破ればいいのか。

有効なのは、「質問」だ。歯科医の提案に対して的確に質問をぶつけられれば、それが本当に必要な治療かどうかを見抜ける。

提案を受けたケースごとに、どのような質問をすればいいのかを紹介していこう。

■インプラントを勧められたら

「インプラントに関するトラブルは、いまだに多く起きています。少し前に来院した40代の男性は、別の病院でインプラントの治療を受けていました。

土台となる金属部品を差し込み、その上に被せ物をしたのですが、直後からその部分がグラグラし始め、ものを噛めない状態になってしまったと、相談にいらっしゃったのです」

こう語るのは、「削らない治療」を標榜する天野歯科医院の天野聖志院長である。

周知の通りインプラントとは、歯を抜いてしまった後、アゴの骨にネジ状の金属部品を差し込み、それを土台に、セラミックなどでつくった人工の歯を被せたものだ。

保険適用外なので、価格は医院によって異なるが、相場では1本10万~100万円とかなり高価で、値段の幅も大きい。

しかし、腕の悪い医師がカネ目当てでインプラントを設置すると、先に天野氏が述べたように、つけた直後からグラグラし始める、ネジが骨から取れてしまう、歯茎に炎症が出る、ひどい場合には、アゴの神経を傷つけて口内が麻痺してしまうトラブルが起きる。

(中略)

だから、インプラントを提案されたら、『インプラントを入れてから、5年後、10年後、ほかの歯はどうなりますか』と訊ねてみてください。

インプラント以外の歯に、今後どんなリスクがあるか、どんな治療をする可能性があるかについて答えてくれれば、かなり信用が置けます。それができない歯科医は、その場限りの治療をしている可能性が高い」

■「とりあえず削りましょう」と言われたら

(中略)

歯科健診のつもりで歯医者に行ったら「とりあえず削りましょう」と言われた経験のある人も少なくないだろう。

しかし、削ることのリスクは大きい。一度、歯を削ると、歯に細かいヒビが入るなどして、菌が溜まりやすくなり、虫歯を再発しやすくなる。歯の寿命も短くなる。

(中略)

短時間に何人も削ることでしか利益を得られない、診断力のない歯科医である可能性が高い」(池村氏)

初診で削る提案をされた場合は、断ったほうがいいという歯科医も多い。「削りましょう」には警戒したほうがいい。

■いつまでも治療が終わらないときは

「進行した虫歯を抜いた後、『翌日も消毒のために来てください』なんてことを言う歯科医がいますが、再診料と消毒料を稼ぐための口実であることが多い。

翌日消毒しなくても問題ありません。こうした歯科医は、そうやって何度か来てもらっていれば、次に症状が出た際にも来院してもらえると考えているのかもしれません」(前出の林氏)

歯医者を訪れて不可解に思うのが、何度も来院を求められ、なかなか治療が終わらないということだ。診療報酬のために、無用に何度も来院させているケースは珍しくない。

しかし、虫歯が取り返しのつかないレベルで進行している場合など、おおがかりな事態になると、治療はそれなりの回数が必要となる。これも見分けが難しい。前出の天野氏が言う。

「まずは、治療の提案が行われた際に『治療には何回来院すればいいですか。どのくらいの期間がかかりますか』と聞いておくのがいい。

診断力が高ければ、目安を答えてくれるでしょう。治療内容にもよりますが、期間が1年以上かかると言われる場合は、セカンドオピニオンをとってもいい」

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=336696

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