【持続的なストレスを避ける】野生動物のストレスとは多くが瞬間的な応答の中であらわれますが、私たち文明ではこれに比べたらたとえ小さいとしても常にストレスを持続している

持続的なストレスを避ける

ストレスはあらゆる疾患の原因にもなります。伝統社会や自然界にあるストレスと、私たち文明人のストレスでは、その種類が全く異なります。

私たち文明人は、政府やマスコミによる過剰な情報や世界情勢そして社会システムなどによって、仕事や生活の中でストレスをためてしまい、将来も不安視しています。ある意味、慢性的にいつも怯えてる状況です。

一方、アフリカのサバンナに生息する草食獣を見てみましょう。彼らは肉食獣にいつ襲われるかわからないっ!といったような脅えたストレスはあるでしょうか?実はほとんどありません。

サバンナのサファリでは、私たちが想像する以上に、草食獣と肉食獣は近距離なテリトリーの中で生息しています。草食獣の視野の中にたとえ肉食獣が見えても、本当にギリギリの距離になるか襲って来ない限り、意外にものんびりとしています。草食獣は肉食獣との本能的に逃げ切れるほどの距離感を知っており、たとえ視野の中にいてもいちいち驚いて逃げるようなことはしません。また、肉食獣も無駄に草食獣を襲うようなことはしません。たとえ近距離でも勝ち目のない狩りは体力温存のために避けます。

ところが、いよいよ肉食獣が超近距離で草食獣を襲って来たら、草食獣はここではじめてアドレナリンをフルに出し、大きなストレス反応とともに、逃げ始めるのです。

つまり、野生動物のストレスとは多くが瞬間的な応答の中であらわれますが、私たち文明ではこれに比べたらたとえ小さいとしても常にストレスを持続していることにあるのです。

伝統社会の中で生活している先住民にも、文明に見られるような持続的ストレスはほぼありません。彼らも野生動物の感性と近く、いつも何かにおびえているというようなことはまずありません。自然の中や野生世界の中で生活しているものの、ほか野生動物と違うところは周辺の木々を伐採し、ファミリーが生活できるほどの部落や広場を確保し、そこに住居を築きます。

よって、このテリトリーを確保することで基本的に外敵からは守られ、仮に外敵が侵入して来てもそこではじめてストレス応答のスイッチがオンになり、弓矢や石器などの武器で退治しています。

伝統社会のストレスとは、こうした闘争か逃走かの一時的にホルモンが出されるタイプか、もしくは生活の中で体にとって良い運動や生理活性となるストレスタイプです。後者のタイプのストレスは、例えば、遠くの水源まで水を汲みに行ったり、狩猟に出かけたり、採集をしたり、家畜の世話の中で一緒に動き回ったり、山に登ったり、遠方の隣の部落まで歩いたり走ったり、紫外線を適度に浴びたりと、ある意味、細胞やミトコンドリアを活性化するのに良いものが多いのです。

他方、文明社会のストレスとは、過度な情報や社会的システムなどに疲れる持続的ストレス、環境汚染による物理的ストレス、経済的なストレスなど、明らかに身体や細胞にとってよくないストレスが蔓延しているのです。

人間は良くも悪くも環境に慣れてしまう動物です。生活の中でストレスが持続してしまうと、だんだんと麻痺してきてそれが当たり前になってきます。気がついたら身体も慢性的に悪い方向へ変化していたということはよくあります。

どんなに栄養を摂っても、どんなにストレス発散をしようとも、根本となる大きなストレス要因を回避しない限り、それらは対処療法に終わってしまうかもしれません。まずは、自分にのしかかる目の前のストレスをできるだけ避けていく必要があります。

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