【注目すべき書籍の紹介】最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門・・・溝口 徹 (著)

最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 (光文社新書)

溝口 徹 (著)

『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』の書評

溝口先生から献本をいただきまして、ありがとうございます。さっそく読ませていただき、書評を上げたいと思います。

この本は溝口先生が日頃臨床で実践されている、「オーソモレキュラー療法」について、その仕組みと実践法を分かりやすく解説した本です。今まで日本語の本で、本のタイトルに「オーソモレキュラー」と付いたものは無かったとのこと。それだけでも僕はびっくりです。

オーソモレキュラー療法とは、別名、分子整合栄養医学とも呼ばれます。その詳しい内容は本書を読んでいただければわかるのですが、要は、身体に必要な栄養素を満たしてあげることで、身体が本来持っている自然治癒力を最大限引き出してあげる治療ということになりましょう。

栄養を満たして自然治癒力を引き出すということ自体は、何のおかしなことも無く、至極真っ当なやり方に思えます。逆に、今までの医療、特に西洋医学においては、この至極真っ当な考え方が実践されていないことに、逆に驚くばかりです。

オーソモレキュラーというと、高額なサプリメントをたくさん買わなきゃいけない、お金のかかる治療というイメージを持つ人もいます。しかし、無駄にお金をかけているわけではありません。きちんと血液検査をはじめとした各種検査を行い、身体の状態を正確に診断して、必要な栄養素を適切な量補充しているのです。

それより何より、オーソモレキュラーでは、食生活改善やストレスの解消法、十分な睡眠などなど、生活習慣の改善に重点を置いています。単に病気を診断し、治療するだけでなく、そもそもなぜ病気になったのか、その根本原因から考え、改善することを提案しているのです。その上で特に足りない栄養素をサプリメントで補給することで、より速やかに栄養状態を改善させるのです。

オーソモレキュラーについて知れば知るほど、医者として当たり前のことを当たり前にやっているだけという考えに思えてなりません。そういう考えを持つ医者が世の中に増え、たくさんの患者が真に救われるようになることを願ってやみません。僕も溝口先生にオーソモレキュラーで潰瘍性大腸炎を治していただいた元患者ですから、その素晴らしさはよく分かっています。

オーソモレキュラーという考え方があることを知るために、この本は絶好の入門書となっています。現代医学では治らないとされている病に苦しんでいる多くの患者に、ぜひこの本を手に取っていただきたいと、僕も願っています。ー 友達: 溝口 徹

がん、うつ、アレルギー、
発達障害、不妊、慢性疲労……etc.

すべての不調を根本から改善し、
未来の自分を変える
「食事と栄養素の力」とは――。

◎内容
オーソモレキュラーとは、分子整合栄養医学とも訳される栄養療法である。
ビタミンやミネラルなどの栄養素を正しく取り入れることで、
病気の予防や治療を行なうもので、欧米を中心に発展してきた。
「現代医療における栄養の視点の欠落」を問題視するオーソモレキュラーでは、
体内の栄養バランスの乱れが多くの病気(がんや精神疾患も含む)や不調の原因であると考え、
個々人の検査データをもとに、薬やホルモンの補充ではなく、
栄養となる物質の材料を食事やサプリメントで補充することを提案している。
日本における第一人者である著者は、
これまで数々の書籍によって症状別に不調への対処法を解説してきたが、
昨今の栄養への関心の高まりに応じ、満を持してオーソモレキュラーを正面から解説する。
自身や家族の経験や、多くの患者の症例を交えながら、食事や栄養の大切さを伝える。

◎目次

はじめに

第1章 オーソモレキュラーとは何か?

第2章 オーソモレキュラーの考え方
(1)至適量の栄養素を摂る
(2)食べ物が自分を作る

第3章 オーソモレキュラーの実際――症例から学ぶ
【症例1】Sさん/39歳・女性:うつ、不安障害
【症例2】Kくん/6歳・男児:広汎性発達障害
【症例3】Cさん/41歳・男性:慢性疲労、不眠
【症例4】Eさん/42歳・女性:重度アトピー性皮膚炎
【症例5】溝口徹/53歳・男性:アトピー性皮膚炎、花粉症、肥満

第4章 オーソモレキュラーにおける食事
(1)カロリーの重要性
(2)タンパク質について
(3)オーソフードバランスにおける糖質の考え方
(4)オーソフードバランスにおける脂質の考え方
(5)オーソフードバランスのまとめ

第5章 積極的な栄養素の補給のために――サプリメント

第6章 オーソモレキュラーにおける検査
(1)血液検査
(2)ミネラル検査
(3)尿中有機酸検査
(4)遅延型(IgG型)食物アレルギー検査
(5)腸の検査
(6)副腎の検査

第7章 オーソモレキュラーの可能性――不妊症、抗加齢医学、がんへの応用
(1)不妊症への応用
(2)アンチエイジング
(3)がんの治療とオーソモレキュラー

あとがき

推薦のことば
オーソモレキュラー療法を実践している医療機関のリスト

溝口徹(みぞぐちとおる)
1964年神奈川県生まれ。福島県立医科大学卒業。横浜市立大学病院、国立循環器病センターを経て、
1996年、出身地の神奈川県藤沢市に溝口クリニック(現・辻堂クリニック)を開院。
2003年、新宿に日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開院。
オーソモレキュラー療法などに基づいて構築した「トータル栄養アプローチ」によって、
精神疾患、がんをはじめとする多くの疾患の治療にあたるとともに、
患者や医師向けの講演会、勉強会も頻繁に行なっている。
著書に『「うつ」は食べ物が原因だった! 』『「血糖値スパイク」が心の不調を引き起こす』
『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる! 』(以上、青春出版社)、
『がんになったら肉を食べなさい』(PHP研究所)、『花粉症は1週間で治る! 』(さくら舎)、
『この食事で自律神経は整う』(フォレスト出版)など多数。

参照元:Amazon(最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 (光文社新書))

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