あと数年で西洋医療は崩壊するかもしれない

新たな抗生物質が30年ぶりに見つかった。しかしそれが有効なのは、新たな耐性菌が生まれるまでであり、耐性菌が生まれれば、さらに多くの人を苦しめるようになるだろう。抗生物質と耐性菌のいたちごっこは、多くの人を苦しめ、お金になる医療現場を作り出す。

リンクより引用。

○抗生物質 – その発見から、それが災害と化す可能性を持つまで

抗生物質は 1920年代に発見されて以来、その姿を変えてきた。しかし、専門家たちは、耐性菌の増加と、新しい抗生物質の欠如による「抗生物質の黙示録」を警告している。

・最初の抗生物質は、1928年に、ロンドンのセント・メアリー病院で、アレクサンダー・フレミングによって発見された。

・それ以来、100以上の抗生物質の化合物が発見されているが、1987年以降は、新しいタイプの抗生物質は出ていない。

・米国では、第二次世界大戦で戦う兵士たちに供給するためにペニシリンが大量に生産された。全体として、ペニシリンは1億人以上の命を救ったと考えられている。

・しかし今日では、抗生物質での治療は7例に1例が失敗するようになった。抗生物質が効かない割合は過去 20年で 12%上昇している。

・薬剤耐性菌感染症は、現在、ヨーロッパ全域で毎年数万人が死亡している他、全世界で毎年、推定 70万人以上が亡くなっている。

・農場の動物たちには抗生物質が多用されており、英国では 45%の農場で、米国では 80%の農場の動物で抗生物質が使用されており、これが薬剤耐性菌の拡大を加速させている。

・医療従事者たちの濫用も深刻だ。英国では、医療従事者は患者に対して最大 90%に抗生物質を処方しており、その中には、風邪や花粉症などで処方されるケースも多い。このことに対して専門家たちは警告している。

・2013年から2014年にかけて、イギリスだけで 4200万錠の抗生物質が処方された。イギリスでの抗生物質の処方量は、過去 10年で 14%増加した。

「新しい耐性菌が出現してから、拡散していくスピード」というのは、たとえば、下のようなグラフでもおわかりいただけるかと思います。
これは、日本における薬剤耐性マイコプラズマの場合です。マイコプラズマは、子どもに多く見られる肺炎を伴う感染症です。
このグラフでは、2002年に 0%だったものが、2011年には、約 90%になっています。

どうやら「今では、マイコプラズマ肺炎の患者のほとんどが耐性菌に感染している」ということで、つまり「抗生物質で治療ができない」ということになっているようです。

ほぼすべてが耐性菌になるのに、たった 10年です。

先ほどのアメリカでの「いかなる抗生物質も効かない耐性菌」が、このような勢いで増えていけば、それは「現代医療の終焉」を意味するほどのことになるのかもしれません。それほど、現代の医療は抗生物質に依存しています。

これらのことを考えると、確かにこの先の医療の現場は、仮に 2022年に新しい抗生物質が提供されたとしても、それまでの間は「黙示録的」というような医療の現場が出現する可能性はあります。

抗生物質をなるべく使わない医療に転換していくことが急務なのでしょうけれど、現実は厳しく、たとえば、先ほどのデイリーメールによれば、イギリスでは、内科医などが自分の患者に対して、最大で 90%に抗生物質を処方しているそう。

イギリスでの1年間の抗生物質の処方も、4000万錠(イギリスの人口は 6400万人)を越えているということで、世界中で過剰な抗生物質の使用が続いている現状では、どれだけ新しい抗生物質が出たところで、さらに「強い耐性菌」を出現させるだけではないかとも思います。

日本の医療現場でも、イギリスほど過剰だとは思いたくないですが、しかし、ある程度は似たような処方状況になっているような気はします。

私は今はもうずっと病院に行っていないのですが、かつて風邪で病院に行きますと、対症療法薬と共に抗生物質が処方されていたことを思い出します。お医者様も「ウイルス感染の風邪に抗生物質は無効」であることを知っていて、「それでも出す」という現状は西洋医療の黙示録的状況をさらに加速させていきそうです。

 

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