福本邦雄。東京の画商「フジ・インターナショナル・アート」社長。それは表向きの顔であり、自民党の竹下登、渡辺美智雄、安倍晋太郎、中曽根康弘、宮沢喜一、中川一郎等、歴代自民党・超大物政治家達の政治団体「全て」の代表を務めてきた、自民党の「影の総裁・実力者」である。

福本邦雄。東京の画商「フジ・インターナショナル・アート」社長。それは表向きの顔であり、自民党の竹下登、渡辺美智雄、安倍晋太郎、中曽根康弘、宮沢喜一、中川一郎等、歴代自民党・超大物政治家達の政治団体「全て」の代表を務めてきた、自民党の「影の総裁・実力者」である。この派閥も経歴も異なる自民党大物政治家達は、実態的には、福本の
「指揮下にある、操り人形」でしかなかった。

この福本が、戦前の日本共産党の指導者・福本和夫の息子である事は、自民党と共産党の「通底部分」を、カイマ見させる。 既報のように、戦前の共産党の伸長を強力に支援したのが、やがて日本と戦争を行う事になる米国=CIAであってみれば不思議は無い。同様に、自民党もCIA資金で創立され、動いて来た。福本親子が、そのCIA資金の対日パイプ役である。

福本が、こうした政治団体の監査役として任命してきたのが、野村雄作。大阪方面で中堅企業60社を支配するコスモ・タイガー・コーポレーションの社長であり、歴代大阪府知事の「お目付け役・相談役」である。79年には自治省の官僚であった岸昌府知事の後援会「昌蒲会」を創立し、余りに露骨に表立って府知事に「命令を下した」ためマスコミに総攻撃を受け、その後は、裏方に徹してきた。

野村雄作の父・周史は、戦争中、中国の満州帝国で満州鉄道の運営に関わり、日本の旧運輸省とのコネクションを強く持ち、そのため大阪で大手タクシー会社を経営してきた。それが雄作の権力の経済的基盤となる。このタクシー会社には民主党の旧社会党系の労働組合を基盤とした国会議員達が、顧問として軒並み名前を並べて来た。 ここに、与党=自民党、野党=民主党の旧社会党グループ、共産党の国会議員達が、その財政基盤を「1つ」にしている事が暴露される。

2011年、かつて自民党の「本流」を占めていた小沢一郎が、旧社会党系の労働組合の「強力な、バックアップ」によって、民主党の最大派閥を形成し、労働組合の「ボス」輿石が幹事長に就任していた事態の源流は、ここにある。この「呉越同舟」は、野村のタクシー会社の「経営顧問に顔を並べた、自民=社会党の国会議員」の顔ぶれの中に原型を見る事が出来る。

かつて社会主義政権を目指した社会党。反社会主義を掲げ、経済界の代理人となってきた自民党。この両者が「同一支持母体」によって支えられている構造には、「思想・主義・主張は、ドウデモ良い、金を与えてくれる人間の命令に従う」という汚職の構造が明確に見えている。ワイロを授受したか、どうかと言う収賄問題等ではなく、存在の在り方そのものが汚職である。

福本と野村のコンビは、大阪・梅田から阪急電車で1駅の中津駅周辺の「地上げ」で有名である。平屋に住む高齢者に脅迫・暴行を加え、家屋を買収し、そこに高層ビル、ショッピング・モール等を建設したのである。現在でも、生まれ故郷の家屋を奪われた高齢者達が痴呆症になり、中津駅周辺を徘徊し、自分の帰る家がないと嗚咽する姿が見られる、と言う。

この「開発事業」には、倒産した東邦生命を始めとした日本の生命保険会社の群れが、巨額な資金を投資してきた。この強引な土地買収では、福本・野村と共に買収に参加し、中津駅周辺の建設工事の主役を務めた東急グループの総裁・五島慶太の部下と、暴力団山口組系の古川組の組長・古川真澄が脅迫の罪で警察に逮捕されている。かつての東急デパートの総帥・五島慶太、通称「強盗慶太」である。

強盗同然で買収した土地に高層ビルを建設し、それを担保に資金を生命保険会社から高利で借り、さらに、その資金で土地を買収、建設工事を推進する。利益は、並み居る生命保険会社群に分配され、こうして日本国内で、CIAエンジンである日本の生命保険業界により「自己増殖」されたCIA資金は、福本・野村を通じ、自民党、民主党の旧社会党グループ、共産党に流れ込む。 福本・野村の、この「動き・暗躍」は、現在、その2代目に継承されている。

当然、その操り人形の国会議員達も、2代目になっている。 このグループの足元には、かつて竹下登=金丸信が居た。現在ではその後継者が小沢一郎である。 この小沢と対立した橋本龍太郎も、このグループに居た。橋本は竹下の後継者でもあった。この橋本の秘書であった後継者が、「みんなの党」を昨今、脱党した国会議員・江田憲司である。 そして、このグループには、故・渡辺美智雄が居た。その後継者が、「みんなの党」の渡辺喜実である。

そして冒頭に記載した福本邦雄の「部下」=安倍晋太郎の子息=安倍晋三・首相、そして中曽根康弘が、この「呉越同舟」に加わる。 親から子供へ、「地盤・カンバン・カバン」は継承され、顔ぶれだけは変化した。 大阪府知事の「相談役」野村を経由し、元・大阪知事=現市長=橋下徹、「みんなの党」、安倍晋三の連携・談合が日本の国会を動かす「原型」が、ここにある。そして「談合と汚職=汚れた政治資金問題」だけは、変化していない。

自衛隊が使用する複数の戦闘機のエンジン納入・メンテナンスに関わり、老舗のヨーロッパ企業=ロールス・ロイス社と、米国GEとの激しい販売争いが、長年、続いて来た。 ロールス・ロイスは、その代理人として香港の商社コーンズ・アンド・カンパニーを立て、GEは、三井物産系の極東貿易を代理人として、対・防衛省交渉を継続して来た。

元々、日本の自衛隊向けの兵器納入の窓口となって来たのが竹下登・元首相の「産みの親」金丸信であり、その人脈は首相となった橋本龍太郎に一部継承され、大部分は金丸信の「愛弟子」である小沢一郎に継承されて行った。 これが現在の日本の自民党の「重要資金源」であり、民主党を結成した際の小沢一郎の政治資金源であった。 兵器購入は決して1回払いで購入する場合ばかりではなく、何回かに分割して支払われるケースも多い。

米国軍事産業への支払いは1回で行われるが、日本政府からの支払いは分割になる場合、クレジット会社として米国への支払いを代行し、利息を加えて分割支払い契約を日本政府と行う金融会社が存在する。一部の地銀、そして北朝鮮系の金融機関
が、その役割を担って来た。 激しい、「防衛省への利権抗争」を展開する、ロールス・ロイスと、GE。

2005年、許永中と言う男が、商法の特別背任、刑法の詐欺罪で実刑判決を受け下獄した。許永中は「口先だけで」政界・財界を縦横無尽に結び付け、リゾート開発、株の仕手戦、兵器の防衛省への納入=軍事商社ビジネス等、あらゆる所に「顔を出す」仕掛け人=フィクサーとして知られている。しかし、マスコミの宣伝する「マガマガしい」許のイメージと異なり、実物は温厚で人当たりが良く、誰にでも好かれる好人物である。

アメリカ・前ブッシュ政権末期、政治力を失ったブッシュ一族をバックとしたGEの「権勢」は、衰えを見せ、ロールス・ロイスが反撃・巻き返しに出た。GEと結託し、脅迫マガイの対・防衛省交渉を担当していた許永中の逮捕・下獄は、前ブッシュ政権の権力斜陽の現われであった。 ブッシュ勢力が衰えを見せると、その日本版コピーである自民党も勢力を失った。

米国GEに対立する欧州ロールス・ロイスの防衛利権を「擁護する」小沢一郎の金脈が日本でも政界の主導権を握った。 ここから民主党の政権奪取が「起こった」。 小沢の防衛利権の代理人として、国民新党(当時)に入り込んだ国会議員・田村秀昭=小沢の愛弟子が「強力接着剤」となり、民主党・国民新党の連立が成立する。誰も言及しなかったが、民主党政権の生命線は、欧州軍事産業の「防衛利権」である。

ブッシュ一族と共に、日本の自衛隊への兵器納入を行う軍事商社=西部通商を経営して来た小泉・元首相の縮小コピー=小泉進次郎が、国会で民主党批判を展開し絶叫する、その本音は、「どうして自衛隊は、我が社の製品=西部通商の兵器を、もっと買ってくれないのか」である。 2005年、下獄した許永中は、国会議員=故・渡辺美智雄の大阪後援会長の弟子=「カバン持ち」から政界での暗躍を開始した。

その息子=国会議員の渡辺喜実は、民主党と政策面では極めて類似しながら、「みんなの党」という別政党で民主党への激烈な批判を展開してきた。 父親から譲られた政治資金源はアメリカの軍事商社=GE系列であり、民主党は「長年の商売ガタキ」である。 渡辺喜実が、2014年、自民党との「連携」を模索し始めた事情も、ここに存在している。 小沢の政治資金問題で、マスコミ・検察による小沢への攻撃が繰り返されてきたのは、アメリカ軍事産業スジによる、「防衛利権を返せ」という大合唱である。

ロールス・ロイスと共に、ヨーロッパ最大手・フランス最大規模の軍事産業=ミラージュ戦闘機のメーカー=ダッソー・ブレゲ社の自動車部門であるルノーの提携相手=日産自動車の「子分」として、長年、タイヤを納入してきたブリジストンの経営陣=鳩山由紀夫も、小沢と同一系列の防衛利権の代理人である。 深刻化するヨーロッパ金融危機で欧州産業界の体力が低下する中、日本においても民主党が後退し、2012年末の選挙において自民党政権が復活した。

上述したように自民党の防衛利権は三井系列の貿易商社を通じて行われてきた。 そして、新しく政権に就いた安部晋三・首相の政治資金源は、この三井系列の山種グループである。 政権に就くと安部は「早速」、東南アジア諸国への外遊に出かけ、資金融資=円借款を開始した。この円借款で東南アジア諸国が、「どの軍事産業から国軍増強のための兵器購入を行うか」は、今後、監視と精査の対象としなければならない。

https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/1537016566382091

シェアする

フォローする