『小児甲状腺がん「数十倍多い」フクシマ

昨日福島県の子供の甲状腺の病変に関する最新発表が行われたが、事故か4年目の比較的被害が小さい時期にも関わらず、早くも200人程度の小児甲状腺がんが発症している。
報道では、数十倍多いとされているが、全国と比較すれば100倍、被害が本格化する5年目には、更に数十倍に跳ね上がる危機的状況というのが、現実のようだ。もはや、水に薄めたような表現の報道で誤魔化せるような状況ではなくなり始めている。
逝きし世の面影『小児甲状腺がん「数十倍多い」フクシマ』リンクより
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『合計165名が小児甲状腺癌と診断された福島県の子供達』 
2016年(平成28年)2月15日13時30分、第22回福島県「県民健康調査」検討委員会による福島県の子供の甲状腺の病変に関する最新発表が行われた。
検討委資料によると、検査対象37万人のうち8割の30万人で実施した一順目検査(先行調査、スクリーニング検査)では合計114名が小児甲状腺がんだと診断されている。(検討委の隠語では『がん疑い』)
普通の『がんの疑い』ならこれから病院での検査が行われる。ところが、福島県検討委の『がん疑い』ではすべての医学的な検査は終了しているので、その後は順次甲状腺の全摘出手術(同じく検討委の隠語では『がん確定』)をうけたが、可哀そうにうち1名が福島県立医大の誤診で良性結節だった。
15日の第22回県民健康調査員会発表では、甲状腺検査の2順目検査(本格調査)の最新の結果では、合計で51名が『悪性ないし悪性疑い』とされている。(2順目の前回発表分では39名なので、今回12名増)1順目と2順目の合計では165名が『悪性ないし悪性疑い』(二つの違いは甲状腺全摘出のビフォーアフター  Before-Afterだけ)と診断されている。(うち1名が良性結節)
今回12人増加し、51人になった2順目検査(本格検査)ですが、2014年度組が45人で、2015年度組が6人。
今回の検討委発表ですが、レベル7の福島第一原発事故から3年目分(2014年度)が大部分であり、放射能被害が本格化する4年目分(2015年度)がほとんど進んでいないことがうかがえる。
『予測される数字があまりにも悪すぎる』
2順目検査(本格検査)進捗状況ですが、12項目の甲状腺検査のガイドラインがら大事な血流検査など4項目を抜いた簡易な1次検査の確定者は220,088 人。
簡易なエコー検査でも甲状腺の顕著な異常がみられ細胞診などの精密な2次検査が必要な1,819人のうちで、2次検査確定者は6割弱の1,087人にとどまっている。
2次検査(精密検査)が59.7%しか確定していない現状でも早くも51人の小児甲状腺がんの患者が出ているが、残りの4割の中からも癌患者がこれから出ることになるが、大部分が3年目分(2014年度)よりももっと悪いと予想される4年目分(2015年度)がほとんど残っているのである。
福島県の子供たちですが前回受けたスクリーニング検査(一巡目検査)から1~2年しか経っていない。
(現在検討委が出している数字でも)前回検査では健康だったのに、今回検査では超短期間で甲状腺がんが2588人に1人の割合で発症していることになるのですから怖ろしい。
福島県では小児甲状腺がんが爆発的に発症していることは明らか。
もはや一刻の猶予もない国家存亡の非常事態なのである。
(検討医ですが、最初から数字が悪いことが予想される4年目(2015年度)分をサボタージュして出てくる数字を低くしている疑いが高いが、3年目と4年目が同率だとしても合計の小児甲状腺がん患者の合計人数は200人を超えていると予想される)
(中略)
『福島県で見つかる小児甲状腺がんの上限が統計上「最大でも2人」だった事実を認めた検討委(事実上の降伏宣言)』
2011年3月11日の福島第一原発事故が起きるまでの福島県の小児甲状腺がんの発症者数はゼロである。
16日付け毎日新聞は福島県検討の資料として、『全国の患者の推計によると、検査で見つかる甲状腺がんは福島県の18歳以下で2人程度とされる』と明確に書いている。
人口200万人の福島県内では、最大でも2名以上の甲状腺がんが見つかれば自動的に御名御璽、一発退場のレッドカード、即アウトなのである。
検討委の資料でも『100倍』である。
しかし、これは序の口であり、本当に恐ろしいのは放射能の被害が本格化する5年目以降(2016年度)であることは日本政府もマスコミも、もちろん有識者の全員が熟知している。(中略)
そもそも正反対に見える驚愕の岡山大の津田教授(疫学)の主張と、悪魔の飽食である福島県検討委(県立医大)の主張ですが、現状認識ではまったく同一である。
両者が違っているのは客観的事実(現状認識)ではなくて、『放射能の影響』の有無という結論部分だけなのです。(この両者ですが多分グルであり、良い警官と悪い警官を演じている悪質極まる『八百長』芝居なのである)
全員を対象とするスクリーニング検査では、自覚症状が出ていない『数年先に発見されるがん患者』が先取りして、時間的にいち早く見つかっているだけ。
スクリーニング検査で増えたとしても『遅いか、早いか』の違いだけなので、福島県内での小児甲状腺がんの総患者数の『実数』自体には何の変化もない。
そして健康な子供たち全員の全県のスクリーニング検査を行っているのは全国で福島県しか無い。
それ以外の他県(全国)の数字とは『甲状腺に何らかの異常が見つかって病院に行った子供達』に限定された数字が分母なので、健康な子供たち全員が分母の福島県とは、本来の意味が大きく違っている。
ですから、岡山大の津田教授のように『福島は他県の数十倍から50倍』と、そのまま単純に『比較してはいけない』のである。
また、もしも両者を比較するなら津田教授のように単純に『他県の数十倍多い』とはならない。本来ならば『数百倍から数千倍多い』となる。(あるいは数万倍多い)

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