毒親からの呪縛を完全に断ち切る方法、あるいは復讐という名の幸福論

「毒親」という言葉。

これは広義には子を虐待する親ということですが、それは身体的な暴力だけでなく、精神的な暴力も含みます。たとえば暴言・無視・脅迫・監視・人格否定などで、子の自己肯定感や自尊心を踏みにじり、メンタルを破壊する行為がそれです。

程度問題ではありますが、親がすべて先回りして子どもが自分で考える力を奪う過干渉親とか、逆に子の意思を強く抑えつけて自己肯定感を奪う強権親など、こういう親の元で育ち「生きづらい」「自分は価値の低い人間だ」「何事にも自信が持てない」「自分は何をやってもダメなんだ」と、自分と自分の人生を悲観している人は少なくありません。

以下mag2.com/p/news/467079

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◆なぜ「毒親」は生まれるのか?
なぜ親がこういう行為に走るのかというと、実は親自身も自己肯定感が低く、子に依存しているからです(ほかにも親が発達障害とか、双極性障害や統合失調症といった神経症を患っている場合もありますが、ここではわかりやすく自己肯定感で統一します)。

親も自分に自信がない。親も自分の価値が低いと感じている。親も人との距離感や接し方がわからない。でもそうじゃないと思いたい。

だから子を支配すれば、自分は重要な人間であると自信が持てる。子を否定すれば、相対的に自分の地位が上がるという認識が持てる。

「親の言うことを聞いていればいいんだ」「誰が養ってると思ってるんだ」などという暴言も、親の自信のなさを、弱い存在である子を隷属支配することで補おうという、必死な抵抗なのです。

「お前なんかダメだ」などという人格否定も、子をダメだと言える自分はもっと貴重で有能な人間なのだと錯覚できるという、涙ぐましい努力。

あるいは、自分はダメ人間だから子もダメ人間でいてもらわないと自尊心を保てない。自分は不幸なのに子が才能を発揮したり幸せになるのは許せない。

何か問題が起これば「全部あんたのせいだ」などと責任転嫁するのも、自分ではどうすることもできないのに無能ではないと思いたい、現実逃避の保身願望。

「あなたのためを思って」などという干渉も、本当は自分のため。親が安心したいから、親の思うとおりに子をコントロールしたい。

自分が叶えられなかった願望を子に託して教育熱心になるのも、子に親の代理戦争をさせるようなもので、子の意思を無視した親の身勝手な行為。

ネグレクト(育児・養育の放棄)になるのも、自分のことでいっぱいいっぱいで、子に関心を持てないし興味もないからなのです。

◆人生を取り戻したければ、毒親を見捨てよ

そこでもし、「もしかしたら自分の親は毒親ではないか?」「自分が抱えているこの生きづらさは、親からの圧迫や過剰な期待などから来るものでは?」と感じたら、やることはひとつ、親と距離を置くこと。もっと言えば「逃げる」ことです。
どうやって毒親から逃げるか
毒親の程度にもよりますが、基本は家を出て1人で暮らすこと。頻繁に親とコンタクトを取らないこと。電話やメールが頻繁に来るなら、「忙しいから」と突き放すこと。恋人は紹介しないこと。

子には子の人生があり、親には親の人生があるのだから、子離れをしてもらうことです。

とはいえ、そういう毒親ほど子に干渉してきます。もし「家を出るなんて許さない」「親を捨てるのか」「親不孝者」などと言われたら、毒親認定でほぼ間違いないでしょう。

その場合は思い切っていったん「捨てる」「絶縁する」覚悟で強引に家を出ることです。

~中略~

◆「親孝行」の定義を変えて、自分の人生を切り拓く
「親を捨てる」ことは「親への感謝」を捨てることでは必ずしもありません。

親だって聖人君子ではなく1人の人間です。長所もあれば短所もある。その長所短所も、子の価値観や性格によっては逆に映ることもあるでしょう。だからいろんな親子関係があるし、あっていい。それは他人に決められることではありません。

だから、「親には感謝しなきゃ」と思うならすればいい。親への感謝は捨てず、親とのかかわりだけを捨てるのです。当然ながら「とても感謝なんてできない」なら感謝しなくていい。絶縁したということで切り捨てればいい。

そして、親孝行の定義も少し変えてみましょう。親孝行を「親を喜ばせる行為・恩返しをする」「親が喜ぶような人間になる」ことではなく、「自分が満足する生き方をする」「自分の力で幸せを掴める人間になる」ことに変えるのです。

普通の親なら誰でも子に幸せになってほしいと考えます。しかしそれは親が考える幸せの形ではなく、子ども自身の価値観に基づく幸せですから、親のそれとは違う。

親が「わが子は成功者だ」と思っても、本人が満足していなければそれは成功ではない。逆に親が子を見て「なんとかわいそうな」と思っても、本人が納得していればそれは成功しているということ。

ただし、毒親は子に幸せになってほしくありません。子が幸せになることはガマンできません。むしろ自分と同じような不幸になってほしい、自分の踏み台になってほしいという潜在的な願望を持っていることさえあります。

だから毒親に「おまえはなんて親不孝な子だ」と言われたとしたら、それは自分の幸福を自分で掴もうとしているからそう映るのです。親と離れることで穏やかな生活を手に入れられたとしたら、「いやあ、自分はいま幸せだから究極の親孝行してるわ」と割り切ってしまえばよいのです。

そして実際に成功したり幸福になったりすれば、強い憎しみや呪いの感情は完全になくならないかもしれませんが、必ずやわらぎ、なつかしい昔の出来事に変わっていきます。「あの時があったから今がある」と過去の評価は変わってくのです。

幸福こそ最大の復讐なのです

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参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=360491

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