総コレステロールレベルが高いほうが死亡率が低い
コレステロールって悪者にされていてかわいそう・・・
コレステロールと聞くと、思いつくのはどんなことですか?
脂っこい?
健康に良くない?
太りやすい?
数値が高いと早死?
血管が詰まる?
善玉と悪玉があって、善玉のコレステロールはいいけど、悪玉は怖い?
それで、コレステロール2分の1 とか 脂肪分カット!というような商品を買っていた方はいませんか?
そうそう、近所の人はコレステロールが気になるから卵や肉は控えているという方もいらっしゃいますね。
でも、それらのイメージはすべて濡れ衣です。
コレステロールは必要不可欠の物質です。
日本人は、コレステロール値が高いほうが死亡率が低いことがわかっています。
これまで「悪玉」とされてきたLDLコレステロールも、数値が高いほうが死亡率が低くなることがわかっているのです。
上の棒グラフは、LDLレベルと原因別死亡人数の関係を調べた結果をまとめたものです。
神奈川県伊勢原市の男性9949人(平均年齢64.9歳)
女性1万6172人(平均年齢61.8歳)を、平均8.1年間追跡調査して得たデータです。
男性の場合
LDLコレステロール100mg/dl 以上で総死亡率が低く、100mg/dl 未満で総死亡率が上がっています。
100mg/dl 未満ではがんや呼吸器疾患(肺炎など)が目立ちます。
女性の場合は、すべてのLDLレベルで男性よりも死亡率が低くなっていますが、よく見ると、120mg/dl 未満は、LDLコレステロールが少なくなるほど総死亡率が上昇しています。
下の折れ線グラフは、茨城県民の9万1214人(40~79歳)を10.3年間追跡調査してLDLコレステロール値と死亡率の関係を調べた結果です。
(茨城県立健康プラザ:健康受診者生命予後追跡調査事業報告書 2005)ーーーーーー