完全にゴーストタウン化したアメリカのニューヨーク5番街を見て思うことは、「少し先の日本も同じでは?」という「地獄の夏」的な懸念

リンクより

◆世界で最も華やかだった夢のニューヨーク5番街が

最近とても衝撃的な動画を見まして、投稿されたのは、8月7日となっていますけれど、いわゆる「ニューヨーク5番街」と呼ばれる、ニューヨークで最も華やかで、高級品店が建ち並ぶ場所があるのですけれど、その5番街を車で撮影した動画でした。

本来は、撮影者は、「マンハッタンの賑わいがどれほど戻っているのかを撮影して、SNS で伝えたい」として、赴いたようなのですが、行ってみると、「何もない」のです。ロレックスやマイクロソフトなどを含めたほとんどの高級店が壁と窓に板を張り付けて「完全に閉まっている」のです。

最初に見た時は、フェイクビデオか何かとも思いましたが、ここがマンハッタンであることは疑いようがないですし、どこまで歴史を遡っても、「マンハッタンの高級店のドアとすべての窓に板が打ち付けられている」なんて光景があったとも思えず、「これは現実なのかよ」と改めて思った次第です。

◆ニューヨークからの超富裕層の流出が止まらない

窓やドアに板が打ち付けられているのは、おそらくは盗難や強盗対策だと思われます。「現在ニューヨークで犯罪が異常に増加している」ようなのです。そうなると、どうなるかといいますと、そんな物騒な場所には、特に富裕層は暮らしたいとは思わなくなりますので、つまり、「ニューヨークからの超富裕層の流出が止まらない」状態が続いています。

◆42万人のニューヨーカーが大量脱出

アメリカのメディアが、最近のニューヨークの状況について、メジャーメディアの報道の記事から引用して紹介していましたので、今回はそれを取り上げさせていただきます。

リンク ニューヨークからの脱出 : 街が地獄と化していく中で、裕福な住民たちは、多くがニューヨークから逃げている

何十万人もの裕福な居住者たちが、すでにニューヨーク市を去っており、アメリカの最大のこの都市が急速に地獄へと退化するにつれて、今もなお毎日さらに多くの人々がニューヨークから去っている。多くの点でニューヨークは過去数十年にわたって信じられないほどのサクセスストーリーの拠点であったため、これは私たちアメリカ人には非常に悲しいことだ。

もちろん、ニューヨークにも、1970年代から1980年代のように悪夢のような時代もあったが、その後の数十年の間に、ニューヨークは、アメリカの裕福な人たち、あるいは著名な人たちにとって仮想の楽園になっていった。その間、犯罪率は非常に低くなり、金融コミュニティは活況となり、かつてないほどの富をニューヨークにもたらした。

しかし、今や、多くの裕福なニューヨーカーは、他の場所へと旅立っている。このようなことになった最大の理由は、新型コロナウイルスのパンデミックだ。ニューヨークタイムズ紙によれば、パンデミックが発生して以来、 3月1日から 5月1日までに、居住者の約 5%(約 42万人)が街を去った。

しかし、ニューヨークを脱出した率が顕著だった地域は、アッパーイーストサイド、ウェストビレッジ、ソーホー、ブルックリンなどの最も裕福な人たちが暮らす地域で、その期間、これらの地域では 40%もの人口の減少があったとニューヨークタイムズは報じている。わずか 2か月間で、特定の地区の 40%が街を去るなど想像できるだろうか。富裕層は、仕事の場所に縛られない人たちが多く、複数の住宅を持っている場合が多いために、迅速に移動できるということも脱出の加速につながっている。

その結果、ニューヨーク州は、かつてない税収の落ち込みの危機に直面しており、8月4日の FOX ニュースは、ニューヨーク州のクオモ知事が、「富裕層のニューヨークからの脱出が、税収に大きな打撃を与えている」と述べ、嘆いた。クオモ知事によれば、ニューヨークの人口の 1%にあたる富裕層が、州の税金の半分を払っていると言い、それを失うことへの危機感を語った。

それ以来、ニューヨーク市の公衆衛生の予算は 1億ドル(約 106億円)以上削減された。そのため、英デイリーメールの報道では、ニューヨークの街中に「ゴミの山」が堆積し続けているという。ゴミのあふれるニューヨークなど、想像もできないかもしれないが、今では、ゴミや死んだネズミが各所で見られると報じている。その一方で、ニューヨークの犯罪率は急激に上昇している。8月4日の FOX ニュースの報道によれば、7月のニューヨーク市内の銃撃事件の数は、前年の同じ月に比べて 177%増加したという。

避難シェルターにおいてのホームレスたちの新型コロナウイルスの集団発生を防ぐための取り組みとして、現在、マンハッタンのアッパーウエストサイドにある高級ホテルに何百人ものホームレスの人々を滞在させているが、彼らは、マンハッタンの路上で眠り、排尿し、薬物を服用しながら徘徊する人たちの姿が目立ってきている。ニューヨークのアッパーウエストサイドの富裕層たちは、これらの光景に怯えて暮らしている。

もちろん、ホームレスの人たちの存在が悪いのではない。しかし、富裕層から見れば、この状況がどのように思えていると想像されるだろうか。それでもニューヨークに住み続けたいという富裕層もいるだろうが、しかし、普通に考えれば、ニューヨークからの人々の脱出は続くように思える。そして、一度出た人たちは、もう戻ってこないだろう。

ここまでです。

◆世界中の大都市繁華街がゴーストタウン化する?

これが起きているのはニューヨークだけではなく、アメリカの他の主要都市でも「都市部からの脱出」という現象が起きているようで、これからアメリカがどのような構造の国となっていくのかが少しわかりにくくなってています。しかし最大の問題は、「マンハッタンのようなゴーストタウンが出現するのはアメリカだけ?」ということです。

日本は? 東京は?

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参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=359414

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