こんなに違う「人種と健康」日本人は善玉菌が多く、日和見菌が少ない

以下引用(リンク
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これだけ似ている日本人と東アジア人ですが、その体質には異なる点もあります。
たとえばカフェインへの耐性が挙げられます。カフェインは脳の神経を興奮させることで集中力を高め、疲労を消す効果がある一方で、頭痛、不安、抑うつ、嘔吐、下痢などを招くこともあります。
どんな反応が起きるかは遺伝的素因が大きく、カフェインで爽快感が得られる人はアフリカと南米、次いで欧米に多いと言われています。その逆にアジア人はカフェインで不快な症状が起きる人が多いのですが、同じアジア人でも中国人はカフェインが合わない人は少数派です。
アフリカと南米はコーヒーのおもな原産地で、お茶は中国大陸原産です。体質的にカフェインが合う人が多い地域だったからこそ、カフェイン飲料が長く飲み継がれてきたのでしょう。
もう一つ、決定的に違うのが腸内細菌叢です。
人間の腸には100種類をこえる細菌が100兆~1000兆個生息しています。この腸内細菌の種類と数を、日本を含む世界12ヵ国の人々を対象に調べたところ、興味深いデータが得られました。
日本人は、古代に海を越えて渡ってきたさまざまな民族がまじりあって生まれたと推測されています。そのため、なかには「日本人に固有の体質」というものがそもそも存在するのか疑問に思う人もいるようです。
しかし、この研究で明らかになったのは、腸内細菌の組成が国ごとにはっきり異なるということでした。
日本人はオーストリア、フランス、スウェーデンの人々と並んで善玉菌(ビフィズス菌)が多く、善玉、悪玉のどちらにもなる日和見菌が少ないことがわかりました。これに対して中国人は善玉菌が少なく、日和見菌が多く、米国人とよく似ていました。
同じ東アジアで暮らす日本人と中国人の遺伝子が似通っていると仮定すると、腸内細菌叢の違いは食生活の差によるものでしょうか。確かに中国人は日本人より肉を多く食べ、料理に油を使うイメージがあります。ところが肉と油の摂取が原因と考えると、日本人とフランス人の腸内細菌叢が似ていることを説明できません。
近年のDNA解析技術の進歩により、日本人のルーツの解明につながる大きな発見が続いています。2016年には、古代の日本列島で狩猟採集生活をしていた縄文人のDNAが一部解読されました。
この研究により、現代の日本人のうち縄文人の血をもっとも濃く残しているのはアイヌ人で、ついでオキナワ人、ヤマト人(本土日本人)という定説の正しさが証明され、さらに面白いことが判明しました。
ヤマト人であっても、現代の中国人やベトナム人とはDNAの特徴が異なり、他の民族には見られない縄文人の特性がはっきり認められたのです。日本人にはいまも縄文人の遺伝子が受け継がれており、これが日本人と東アジア人の体質を異なるものにしている可能性があります。
研究成果の蓄積によってパズルのピースが少しずつはまり、日本人の「体質」の全体像が浮かび上がるのが待たれます。

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参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=358122

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