発展途上国≒貧困国家が人口爆発を起こす理由は、先進国の資本家が主導する市場経済化が、自給自足の社会を壊したため。
そして、市場経済化は、自ら食料も含めた生活必需品を生産しない人間を増やし、それらを安い賃金で生産できる途上国へ押し付け、為替や付加価値というだましの価値を用いて、生活必需品を半ば詐欺のように奪い取る構造を持つ。
具体的には、まず先進国が押し付ける市場社会化によって、自給自足の農業生産社会の人々が金銭的豊かさを求めて、資本家が作る換金作物生産会社などに、給与生活者として雇われる。だが、資本家がそういう投資を行うのは人件費が安いからであり、かつ、自給自足の時代は、ただで手に入っていた食物も稼いだ金から支払う必要があるため、いくら働いても彼らは豊かになれない。
しかし、自給自足も崩壊しているのでもとに戻れず、低賃金の労働者としては、生産に参加できる子供を増やすしかなくなる。この悪循環が、途上国の人口爆発と貧困の再生産の理由であり、原因は市場化を主導する先進国の資本家と、その恩恵を受けている先進国全員にある。
解決策は、グローバリズムの廃止と、自給自足国家の再生。
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5分でわかる環境問題(リンク)
より引用◆人口爆発って?
「人口爆発」とは人口が急激に増えることです。
定義があるわけではないのですが、 100年で人口が2倍以上になれば十分に人口爆発です。人類の歴史 300万年のうち、ほとんどは人口が安定していたと考えられます。
ところが、約1万年前に農耕を覚えてから、徐々に人口が増え、産業革命以降さらに加速されました。西暦元年には 1億人だった人口が1000年には2億人、1500年には5億人、1900年には15億人、そして現在70億人と爆発的に増加しています(2011年10月現在)。
今も、1秒に3人、1時間に1万人の赤ちゃんが地球のどこかで生まれているのです。◆どうして人口はこんなに増えたのでしょう?
人口爆発をしている国は、インド、ソマリア、エチオピア、東南アジア諸国…と貧しい国、途上国がほとんどです。このため、一般的には「貧しいから」「教育が不足しているから」「避妊を知らないから」と考えられています。本当はどうでしょうか?
例えば、人口が増える前は豊かだったのでしょうか?
自然界では貧しくなれば(食べ物がなくなれば)生物は滅びるのが普通です。
人間だけが例外で貧困になればふえるのでしょうか?
また、 100年前、200年前は今より教育が進んでいたのでしょうか?◆途上国の人口増加の原因は
自給自足をしている社会では、人口は安定しています。食料の生産・供給量以上に人口が増えることはないからです。人口増加を起こしている国々は先進国の植民地だったか、現在先進国に「資源」や「換金作物」を輸出している国です。貨幣が入ってきて一時的に食糧の供給が増え、人口も増えたのです。
※換金作物とは?
コーヒー、紅茶、バナナ、ナタデココ、ゴム、小麦、綿、木材、石油、鉄、ダイヤモンドなど◆貧しさは原因ではなく結果
自給自足(人口安定)→換金作物(貨幣経済)→豊かさ(人口拡大)→生産拡大(経済発展)
エチオピアなどはコーヒーで、インドは綿や紅茶、コショウで、ブラジルはゴムやコーヒーなどのために人口が爆発しました。これらの換金作物は輸出品ですので、自分たちの食糧は輸入品に依存しなければならなくなり、自給自足は崩壊します。
さらに、土地の酷使や農薬で年々、換金作物の収量は減少していきます。
自給自足(人口安定)→換金作物(貨幣経済)→豊かさ(人口拡大)→生産拡大(経済発展)人口が増えるとより多くのお金が必要になり、「人口増加→経済拡大」の悪循環(右図)が始まり、最後には資源枯渇と環境破壊を招きます。荒れ果てた土地に餓死寸前の人たちがあふれている映像が映し出され、「人口爆発の原因は貧しさです」と説明されますが、実は貧しさは人口爆発の「結果」だったのです。
◆途上国の人口爆発の責任は先進国に
今も「途上国のための経済支援」といいながら、先進国は途上国の森林を破壊し、工場を作っています。
農地での栽培は主食から換金作物に変わっています。途上国の土地、資源、労働力がとても安いためです。
さらに途上国では、資源や労働力が奪われるため、自給自足の体制が崩壊し、人口爆発と貧困はさらにひどくなる一方なのです。◆先進国は人口爆発をすでに起こした国
ヨーロッパでは産業革命以降、人口が 200年で5倍、アメリカは200年で10倍に増えています。先進国は拡大する人口と消費を支えることができなくなったため、植民地政策を実施しました。その中で、途上国の資源を安く買う、大量移民を繰り返していまの先進国になりました。
アメリカ大陸やオーストラリア大陸には先住民(ネイティブアメリカンやアボリジニ)が住んでいましたが、ヨーロッパからの大量移民で大陸ごと奪ってしまったのです。
日本も江戸時代の 300年間は3000万人前後で安定していたのですが、開国後100年で4倍に増えています。
そして、自給自足が困難になり、世界中から莫大な食料や資源、エネルギーを大量輸入することで支えられているのです。
◆問題は先進国にある
経済成長の結果、機械よりも人件費(給料)のほうが高くなったとき、失業者が増え、社会不安から人口が増えなくなります。今、日本だけでなく多くの先進国がこの状況になっています。
しかし先進国の消費拡大はとどまることがありません。今も資源や労働力を途上国に求めています。その結果、途上国では自給自足ができなくなり、人口爆発と貧困の悪循環を続けているのです。
つまり、途上国の人口爆発は先進国の人口爆発の輸出なのです。そして、現状の経済が続く限り、この悪循環で人口増加は止まらないでしょう。
先進国が自給自足を回復しなければ破局は避けられません。先進国が資源消費を減らしていくことが必要なのです。
参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=357116