集団免疫の形成を先送りする、自粛政策とマスコミの医療崩壊の叫び

以下、集団免疫を遅らせる今のコロナ対策 リンク より転載。
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(前略)

国民階保険の日本では、コロナ危機になってから、コロナ以外の病気で病院に来る人が激減した。従来、不要不急の病院通いが多かったのだ。それらの不急患者が来なくなった分、医療界は全体として余力ができているはずだ。工夫すればいろいろやれるはずなのに、そんなのおかまいなしに行政やマスコミは「医療崩壊」ばかり叫んでいる。「こんな話、信じる方が馬鹿だよ」とか本音を言ったら、善人ぶった匿名者たちに言論的に暴行されるかな??。911以来暴行され続けてきたので、まあ良いけど(M)。

(中略)

日本でも「病院は医療崩壊寸前です」「不要不急の外出が増えると医療崩壊する」と何十回も喧伝されている。だが日本では英国と異なり、ナイチンや武漢で作ったようなにわか大病院の建設の話すら具体化していない。日本では、全国の製造業界に急いで呼吸器を作らせた、といった話もない。既存のホテルを軽症者用の病院にしているが、それらが満杯だという話もない。日本の「医療崩壊寸前」は、人々の外出を自粛させるための誇張でしかない疑いがある。

コロナの検査にはPCR検査と抗体検査の2種類がある。PCR検査は今ウイルスに感染している状態かどうかを調べるもの。抗体検査は過去に感染して体内に抗体ができているかを調べるものだ。感染者を見つけ出して隔離して感染拡大の進行を遅らせるにはPCR検査が必要だが、コロナ危機の解決策である集団免疫の形成を確認するには広範な抗体検査が必要だ。 

これまでのほとんどの感染症は、今回の新型コロナより感染力が弱く、感染者を素早く隔離していけば感染が広がらずに終息できた。この手の場合、PCR検査によって感染者を探し出すことが最重要だった。だから今回も従来の延長で、世界的にPCR検査が対策の主流になっている。問題は今回の新型コロナが、無発症での感染拡大など、異様に強い感染力を持っていることだ。中国だけで感染が広がっていた早期の段階ですでに、人類の大半が感染して集団免疫が形成されるまでコロナ危機は終わらないと指摘されていた。そこから、コロナ危機の解決策は集団免疫の形成しかないという戦略的な思考が英国などから出てきた。

現状はすでに、どこの国も国民の5-10%とかそれ以上が感染している。こんな状態になると、PCR検査で感染が確認された人を全員隔離もしくは入院させるのが不可能だ。感染していても重症でなければ自宅療養になり、周囲のパニックを考えるとそもそも検査しない方がましだという、今の日本の状況になる。PCR検査は個別の患者の管理のためでなく、全国的にどの程度の感染拡大になっているかを統計的・政策的に調べるためのものになっている。

世界的に今行われている政策は、都市閉鎖をしつつ、毎日大量のPCR検査を行い、感染拡大の傾向が緩やかになったら都市閉鎖を緩和し、その緩和によって感染拡大が再びひどくなったら都市閉鎖を再強化するという閉鎖と緩和の繰り返しによって、いずれ最終的な感染拡大の収束、つまり集団免疫の形成を達成するという、消極的かつ時間がかかるやり方による集団免疫策の道を進んでいる。日本の政府やマスコミ、専門家などは、目標が集団免疫の獲得であると公式に表明したことがなく、自分たちがどっちに向かっているかさえ言わない。国民も尋ねない。戦争とともに戦略的思考も放棄したのが戦後の日本だったのだから当然だが。

日本では、PCR検査がしだいに多く行われているが、抗体検査はほとんど行われていない。欧米では、事態がどのくらい集団免疫に近づいているかを調べるため、PCR検査だけでなく抗体検査も積極的に行われている。最近明らかになったのは、ニューヨーク市民の21%が抗体を持っていることだ。NYが21%なら、先に感染拡大した東京では30-40%の都民が抗体を持っているかもしれない。東京は、集団免疫の形成まであと一歩の可能性がある(調べる気がないみたいだが)。だが、非常事態が宣言され、経済が停止され、強い外出自粛が行われたことにより、集団免疫の形成が先送りされている。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=356385

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