多数の医学的研究は「隔離と孤独」は人に多大な悪影響を与え、結果として社会全体の死亡率が大幅に上昇することを示す。隔離とはそういう政策である

リンクより

個人を隔離や孤独に追い込む政策や方針は「人類は共認動物であり共認充足こそ活力源である」という人類の摂理に明らかに反する。

◆最も人間を死に至らしめる要因は「抑圧と孤独」。そして「失業」封鎖をおこなっている国は例外なく致死率が上昇している

私は一貫して、隔離や封鎖や自宅待機や移動の制限に反対ですが、その簡単な理由は、「社会全体の死亡率があまりにも上昇しすぎる可能性が高いため」です。医学誌ランセットの論文は、今年 2月26日に掲載された「隔離の心理的影響とその影響を減少させる方法」という内容のもので、これはつまり、この時点で、

「隔離や封鎖や社会的距離に代表される《人を孤独に追い込む政策》は、人体への大きなリスクを含む」

ということが、医学界での認識として存在していることを示します。最も注目すべきは、「ヨーロッパで封鎖をおこなっている国は例外なく、どんどん致死率が上昇している」ということです。ヨーロッパの場合は、感染者数の増加率より、「死亡数の増加率」のほうがはるかに上回って進行しています。たとえば、以下は、フランスの過去 2ヵ月の感染確認者数と死亡者数の推移です。

〇フランスの感染者数の推移リンク

フランスの「封鎖(ロックダウン)」は、3月17日に始まりました。それから、まだ 3週間ほどですが、・感染確認数 9134人 → 12万4869人と大幅に上昇しましたが、しかし、それよりも、・死者数 11人 → 1万3197人と、極端に上昇していることに注目していただきたいと思います。そして、封鎖が続く限り、これは、イタリアでもフランスでもアメリカでも、あるいは日本で封鎖が始まれば、日本でも、つまり、「これは、封鎖をおこなっているすべての国で起きる」ことが予想できるのです。

なぜなら、「強制的な隔離、封鎖、社会的距離は、人の死亡率を大幅に高める」ことが医学では確定的に証明されているからです。「隔離は人を死に導く」というのは、完全にエビデンスに則った真理であり、すなわち、上のフランスのグラフにおいても、おそらくは、封鎖と隔離がおこなわれていなければ、このような悲惨な死亡率の上昇は、「なかった」はずなのです。やはり悲惨な状況となっているアメリカも同じです。

◆ランセットの論文の冒頭の「概要」
『隔離の心理的影響とその削減方法 』
2019年12月のコロナウイルス感染症の発生により、多くの国で感染に接触した可能性のある人たちに、自宅あるいは専用の検疫施設で隔離するように依頼する例が増えている。しかし、隔離の適用方法の決定は、入手可能な最良の証拠に基づいて行う必要がある。

今回、電子データベースを使用し、隔離の心理的影響のレビューを行った。見つかった 3166件の論文のうち、24件がこのレビューに含まれている。ほとんどの研究では、隔離による、心的外傷後ストレス症状(PTSD)、混乱、怒りを含む負の心理的影響を報告している。より長い隔離期間、感染への恐れ、欲求不満、退屈、不十分な物資の供給、不十分な情報、経済的損失がストレスを生み出していた。一部の研究は、その影響が、一時的なだけのものではなく、長期的になることを示唆した。

隔離が必要と思われる状況では、職員は、隔離の根拠と手順に関する情報を十分に提供し、十分な物資が提供されることを確認する必要がある。そして、より広い社会への隔離の利点を公衆に考えさせることによって利他主義にアピールすることが有利に働く場合もある。このロンドン大学キングス・カレッジの研究者たちは、隔離をおこなわなければならない時の重要なキーポイントとして、以下を挙げていました。

●隔離を行う際に重要なキー
・隔離された人に十分な情報と状況の説明を与えることが重要。
・隔離された人たちに対しては効果的で迅速なコミュニケーションが不可欠。
・一般物資と医療用物質の十分な提供が必要。
・極端な状況でない限り隔離期間は短くそして期間を変更してはいけない。
・悪影響のほとんどは自由の制限を課すことから生じる。なので、自発的な隔離を促すことが、苦痛の減少と長期的な合併症の減少に関連する。

以前から医学の世界では「孤独」というものが、どれだけ人の死亡率を上昇させるかということが何度も論文で述べられています。少し例を挙げます。

●孤立と社会的距離が拡大することの影響を述べた医学論文
・社会的つながりやコミュニティとの接点を失うことで死亡率が50%上昇していた(アメリカ国立医学図書館)
・孤独と孤立は、認知症の発生率を50%上昇させる (medium.com)
・孤独と孤立は、脳卒中を 32%増加させる (medium.com)
・孤独と孤立は、ガンの罹患率を 25%上昇させる (medium.com)
・社会的つながりを持たないほど、風邪を含む感染症にかかりやすい (アメリカ国立医学図書館)
・高齢者の孤立は、糖尿病を極端に悪化させる (アメリカ国立医学図書館)
・社会的孤立は、他の疾患の死亡リスクに匹敵する重要な致死要因 (アメリカ国立医学図書館)

このように、孤立は確実に死亡率を上昇させる上に、先ほどの医学誌ランセットにありましたように、「特に悪影響を及ぼすのは、強制的・抑圧的な隔離」であるということで、その場合、単なる孤立よりも心理的な悪影響が大きいことが示されています。

すでに、今現在もそうですが、今後の社会は、ものすごく死亡率が上昇していくことが避けられないようなのです。それだけに、強制的な隔離政策を拡大していくのは避けなければいけないことだと思うのです。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=355750

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