世界同時中央銀行バブルの崩壊?日銀は既に制御不能

「世界同時中央銀行バブルの崩壊?今後の市場はどうなってしまうのか(リンク)」より抜粋。
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ドル円相場はこのコラムでも再三大幅下落の可能性をしてきましたが、予想よりかなり早く110円台を下抜けて下落のプロセスに突入してしまいました。果たしてドル円はどこまで下落するのかが気になるところですが、それとともに市場に漂い始めているのが中央銀行バブル崩壊の本格的な足音です。

◆マイナス金利を持ち出したECBと日銀は既に為替の制御不能に
本来中央銀行の政策は為替の水準管理ではなく、あくまでも金融政策全般にありますが、現在多くの中央銀行が自国の利益のために為替水準を操作しようとする動きにでています。おおっぴらには為替は目標ではないとしていますが、オーストラリアRBAのスティーブンス総裁などは具体的な水準にまで言及してIMFから怒られる始末で、とにかく通貨安というのは中央銀行が履行しようとする大きな戦略の一つになってきています。

しかし、昨年の12月あたりの中央銀行政策決定会合の結果から、相場は中央銀行の期待どおりに動かなくなりはじめています。
大方のメディアやアナリストなどの事前予想では追加の量的緩和が行われれば為替は通貨安に動くことされていましたが、12月3日と3月10日の両理事会後の政策決定を受けては結果として大きくユーロが買われドルが売られる展開になっており、ECBが暗に意図した方向には動いていないことがわかります。

ECBは昨年3月からマイナス金利を導入していますが、一時銀行の融資額が増えるなどの動きはあったものの、結果的には金融機関の利益圧迫が続きヘッジファンド勢に銀行株が思い切り売り浴びせを受けるなどマイナス金利が劇的に市場を改善するには至っていない状況です。

一方、日本の日銀の場合はECBとは比較にならないほど制御不能が進んでいます。
こちらも昨年12月の政策決定会合で補完措置と呼ばれる国債の買いつけ対象の拡大などを盛り込んだ、市場には極めて判りづらい政策を発表して不評を買い、年末株も為替も大きく下落して終わるという不甲斐ない結果になっています。

また、1月29日にはまさかのマイナス金利導入を行い一時的に株も為替も上昇しましたが、明智光秀もびっくりの3日上昇に終わりその後は今日に至るまで日経平均、為替ともに下落が進み、足元の株は日銀とGPIF以外買い手はおらず、為替も介入不能の状態の中でとうとう107円台まで下落する結果となっているのはご存知のとおりです。

中略

結論として日本では株も為替もあきらかに様子がおかしくなってきており、もはや日銀頼みでは相場を戻すことはできなくなっていることだけは事実です。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=355024

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