[完璧なウイルス]新型コロナは「3種類の感染受容方法」を持ち、増殖するための酵素を「8種類利用できる」おそらく史上最強のウイルスであることが判明

「indeep」さんからの抜粋です リンク

◆複数の受容ルートと複数の増殖手段を持つ不死身のウイルス

前回、以下リンクのような記事を書かせていただきまして、そのタイトルに「究極のウイルス」というような文言を入れさせていただきました。2018年に、米ジョンス・ホプキンスの科学者たちが発表した「世界に深刻な脅威を与えるパンデミックはどのようなものか」ということで説明していた、その病原体の姿が「新型コロナウイルスそのもの」だったことに、ある種感銘を受けたわけで、「文明破壊ウイルス」として、ほぼ完璧な性能を持っている病原体であることがわかったことによります。

●感染性が高い
●致死率が低い
●感染しても発症しないか軽症

◆普通に考えれば危険には思えない性質を持つ新型コロナウイルス

このように「普通に考えれば危険には思えない」性質を持つ新型コロナウイルスですが、この性質がそのまま「現代文明の脅威となる」ということのようなんです。

この記事を書かせていただきましたのは昨日(3月10日)でしが、本日、「さらに驚きの研究結果」が明らかとなっています。それがどういうものかといいますと、数々の国でこの新型ウイルスの分析が進められていますが、それらの研究の中で、

・新型コロナウイルスは複数の感染受容体(ウイルスが感染するために必要なもの)を持つ
・新型コロナウイルスは複数のプロテアーゼ(ウイルスが増殖するのに必要なもの)を持つことがわかりはじめているのです。

本当に考えられないほど「完璧」なウイルスなのです。それらについて、複数の大学の研究発表をまとめていた、タイランド・メディカルニュースの記事をご紹介します。

◆現代文明の脅威となる理由~感染者が生きている限りウイルスは死滅せず社会全体でウイルスの絶対量が増えていく~

『査読中の論文によると、SARS-CoV-2 には、知られている結合モードの他に「三番目の結合モード」があり、他の種と比較して突出した強力なコロナウイルスとなっている 』

新型コロナウイルス SARS-Cov-2 が、アンギオテンシン変換酵素-2(ACE2)受容体を利用して、ヒトの細胞と結合することは初期の段階の研究からよく知られている。SARS-Cov-2 が受容体 ACE2 を利用することは非常に多くの研究によっても検証されている。

その後、新型コロナウイルスが HIV ウイルスに類似した変異遺伝子を含み、フーリンと呼ばれる別の酵素を介してもヒト細胞を攻撃または結合することができるという衝撃的な事実が明らかになった。これは、中国での 2つの研究とフランスでの 1つの研究によって検証された。内容はこちらで報じている。この複数の感染と攻撃モードを持つことが、新型コロナウイルスの感染拡大の度合いが激しいことの要因となっていると見られる。

そして、現在、エジプト・カイロ大学の微生物学者であるアボド・エルフィキー博士が率いる科学者チームによってリリースされた新しい研究があり、それは、何と新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(ウイルスの突起の部分)はヒト細胞の GRP78 と呼ばれる受容体にも結合できることがわかったのだ。これについては、同じ研究が、ドイツとフランスで進められており、もうじき論文が発表されると見られる。

つまり、新型コロナウイルスは、細胞に対しての 3つの感染受容経路を持っていることになる。この研究の意味は、それ以前に判明していた「新型コロナウイルスが 2つの侵入モードを持つ」ことと同様に驚異的なことであり、そして、これは、このウイルスが、通常のウイルスなら休止状態になるほどの少量のウイルス量でも人体に損傷を与え、合併症を引き起こす可能性があることと関係している。

また、これはまだ発表されていない研究だが、匿名条件でゲノム研究者とウイルス学者が以下のように研究について述べた。これまで、新型コロナウイルスは、細胞内で活性化するために「 TMPRSS2 」と呼ばれるプロテアーゼを利用していたことがわかっている。その研究者たちが ACE-2 受容体 の細胞内への侵入モードを研究していたとき、この新型コロナウイルスが利用しているプロテアーゼが TMPRSS2 だけではないことがわかったのだという。

研究者たちは、新型コロナウイルスは、少なくとも 8つの異なるプロテアーゼを利用できることを見出したと述べた。これが事実だとすると、新型コロナウイルスに対しての阻害剤や薬剤を開発しようとするときに、状況を非常に困難にする可能性が高い。また、酵素フーリンを使用して細胞内に入ることができるとすると、事態はさらに複雑だ。

その研究者たちは、今後発表されるこの研究の内容が確認されれば、新型コロナウイルスの治療のための適切な薬剤の開発に大きな障害が出る可能性があると述べる。
 
ここまでです。

◆新型コロナウイルスは強力な感染性能と、細胞内での維持性能を持っている

内容的には難しい部分もあるのですけれど、要するに、「新型コロナウイルスは、通常のウイルスとは比較にならない強力な感染性能と、細胞内での維持性能を持っている」ということになります。

阻害薬や、抗ウイルス薬の多くが、その個別のウイルスに対応する「受容体」と「プロテアーゼ」が特定の1つだとして開発されると思われます。
しかし、新型コロナウイルスは、「それを複数持っている」ということで、これはおそらくとしか言いようがないですが、「治療薬は開発できない」という可能性が高くなってきたと思われます。

・・・・・改めてものすごいウイルスだと感じます。前回の記事「究極のウイルス…」に記した性能と合わせますと、この新型ウイルスは以下のようなものである姿が鮮明となってきました。

●新型コロナウイルス SARS-Cov-2 の特徴

・多様な感染受容ルートを持つために感染性が極めて強い(少量のウイルスでも感染できる)
・細胞内の複数の酵素(プロテアーゼ)を利用して増殖できる
・つまり、ごく少量のウイルスでも死滅せずに発症する可能性がある(検査で陰性と出ても発症する可能性も)
・それなのに、発症率と症状は低く、誰が感染しているかわかりにくい
・致死率が低い(感染者が生きている限り、ウイルスは死滅しないので社会全体のウイルスの絶対量が増えていく)
・発症期間が極めて長い(ウイルスの外部への放出期間が長い)

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=354424

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