世界同時不況の再来は確実。その時日本はどうなるのか?

新型コロナウイルスが中国で流行しているが、その影響で日本の経済損失が2500億円にのぼるというニュースがあった。リンク
さすがに、このニュースを見て(日本ではデフレが長期化する中で消費税増税と内需が停滞するという状況であるものの)ここまで中国に日本経済が支えられているのか、このままで良いのかという思いになった。ただ、この中国依存も続く筈はない。今後の日本はどうなるのか?

Money voice リンク

〇遠からず大きな経済ショックが来る
日本はいつまで経ってもデフレから抜け出せない状態になっているのだが、そんなところに日本政府は消費税を引き上げるような政策をしたのだから、内需はますます停滞し、企業は生き残るために商品を薄利で売るしかなくなる。グローバル化も止まらないのだが、グローバル化もまた世界で最も安く商品を作って流通させるものなので、企業は競争力を維持するために薄利で売るしかない。そうやって日本国内にはデフレは定着し、社会は停滞し、賃金は上がらない状態が続く。そうした停滞が少子高齢化を悪化させているのだが、この少子高齢化もまた内需を停滞させる強大な「癌」である。
日本は二重にも三重にも経済の停滞要因が重なっている。こうした中で次の大きな経済ショックが襲いかかったら、日本経済は瀕死の状態になってしまうというのは誰でも想像できることである。次の経済ショックは「必ず」やってくる。全世界の実質GDP成長率は停滞しているのに金融経済はデリバティブで大きく膨れ上がっているのだから、バブルはいずれ破綻してしまうのは当然のことだ。

〇日本には巨大な「アンダークラス層(貧困層)」が誕生する
アンダークラス層というのは、『労働者階級の一部ではあるが、労働者階級としての基本的要件すら欠いているために、極端に貧困で、多くの困難をかかえる人々のこと』と早稲田大学人間科学部教授の橋本健二氏が定義している。デフレが続いている今もアンダークラス層がじわじわと増えているのだが、この層が次の経済ショックで一気に増加する。

〇リストラが恒常的に行われていく
すでに日本の企業は終身雇用を維持できない経営になっているので、何もない今ですらもリストラは行われている。「お固い職業」と言われていた銀行員ですらも、次々とクビを切られている。銀行はすでに超低金利時代の今では儲からなくなっている上に、紙や小銭のような手間のかかる「現金」の管理まで押しつけられていて非効率に四苦八苦している。今後も経済が縮小するたびに経営が悪化し、多くの地方銀行から潰れていくことになるだろう。銀行だけではない。デフレも解決できず、内需の拡大も期待できない日本は、大きな経済ショックがなくても、リストラが恒常的に行われていくことになる。

正社員であっても守られることはない。どんなに抵抗しても、企業が社員のリストラをしやすい環境が整っていく。つまり、日本社会におけるリストラは、もはや些細な日常になっていくのだ。

〇ハケンも正社員もばっさり切り捨て
そもそも、非正規雇用の拡大も「リストラしやすいようにするための施策」であった。企業は社員ではなく派遣労働者を中心に取るようになり、その派遣社員は企業の都合によって遠慮容赦なく切られていく社会になった。マスコミは非正規雇用(派遣労働)を「ハケン」とカタカナで呼び、「新しい働き方」だとか「自分の自由な時間を持てる働き方」だとか言って若者を煽っていたが、マスコミが煽るものに乗ったら裏切られるのはいつものことだ。これによって派遣を選んだ人々はまっさきに人生に躓いて、生活は不安定化して、どん底にまで転がり落ちていった。「格差」が問題になっていったのもこの頃だ。このとき、社員は「勝ち組」だと言われていた。しかし、日本人の給料がグローバル経済から俯瞰したら非常に高いものだったので、次の標的は「社員のリストラ」になるのは目に見えていたのだ。派遣切りでも間に合わないのであれば、次にリストラされるのは社員だ。だから今、社員が次々と会社からリストラされて叩き出されているのである。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=353329

シェアする

フォローする