自己卑下なしにはクスリは止められない・・・実際に断薬を果たせた人が必ず口にするのは、「こんな薬を信じていたなんて、どうしようもない」「自分がバカだった」という自己卑下の言葉だ

自己卑下なしにはクスリは止められない
 
「薬の依存からいかに脱するか」を紹介しよう。
現在すでに薬を使っていて止められなくなっている人は、何より、脱する方法を知りたいだろう。
実際に断薬を果たせた人が必ず口にするのは、「こんな薬を信じていたなんて、どうしようもない」「自分がバカだった」という自己卑下の言葉だ。
つまり薬に頼ることの間違いを理解し、心の底から「自分がバカだった」と、自らを責める。
そう思えた人こそ、断薬できる。
 
良心的な医者や多くの心理士も、「自分を責めたらいけない」と言う。
違うと思う。
たとえば、軽い不眠症で病院にかかったにもかかわらず、いつの間にか薬が増えていって、気づいたときには薬漬けになっていた……という患者さんに対し、「大変な目に遭いましたね。
あなたは悪くない。
出会った医者が悪いんです」と言う人もいるだろう。
しかし、自分以外の誰かのせいにしている限り、依存から抜け出すことはできない。
これは、断言できる。
 
「自分がバカだった」と気づくことで、薬に依存していた自分を客観的に見ることができ、「最悪だ」と思うから本当に良いことをやろうと心から思えるようになり、そうやってはじめて、その後に起こる禁断症状に耐えられる土壌ができるのだ。
違法ドラッグに置き換えて考えると、わかりやすい。
周りのせいにしている人は、やめる気持ちはあっても、「使わないと気分が晴れないから」「辛いことがあったからしょうだない」などと言い訳して、「一回くらいはいいや」と簡単に戻る。
それと同じことだ。
 
完全に自己卑下しない限り、クスリを使うことを何かしらの言い訳で正当化するだろう。
「自分がバカだった」と気づくきっかけは、人によっていろいろだ。
仕事上のストレスで不眠が続き睡眠薬を飲み始めた患者さんのなかには、忘れっぽくなってミスが増え、かえって仕事がはかどらなくなって、「もしかしたら睡眠薬のせいじゃないか」と気づいた人もいた。
 
あるいは、単純に頭痛などの不快な症状があったり、急に食欲が増して体重が増えたり、たまに自分がやったことを覚えていなくて怖くなったという人もいた。
50代、60代以降の人では、「睡眠薬を飲み始めたら忘れっぽくなった」と、認知症のリスクを心配する人もいる。
女性では、妊娠を希望していて、あるときふと「こんなんではいけない! クスリを飲んでいる場合ではない」と気づいた人もいた。
それらのすべては同じ道をたどっている。

参照:https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/2728491840567885

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