終焉に向かうアメリカ社会 : 各種統計が示す超大国の驚くべき「病んだ数値」・・・日本も同じなのかもしれない

アメリカの悪夢は、決して人ごとではない。私たちは今。これから「どう生きるのか」を、突き付けられている。「indeep」さんより リンク

(アメリカの現状は)社会的衰退というより「病んでいる社会」だということが示されているものだとも思います。この中から、気になった報道や統計をいくつかご紹介します。

◆薬物、アルコール、自死

この3つというのは、社会に問題がある時には、どれも増加するものでしょうけれど、以下のグラフで、その急増ぶりがわかります。薬物での死者数は、2015年頃から急激に増えています。

アメリカの場合、薬物といっても違法な薬物だけではなく、医療で処方される「合法な薬物」での死亡例が大変多いです。以下の記事にも書きましたけれど、合法的な薬物での死者数のほうが、今では多くなっていると思われます。

アルコールに関しては、英国デイリーメールの記事によれば、アメリカ人の飲酒量が 30年ぶりに記録を更新したそうで、平均的なアメリカ人は年間 500杯のアルコール飲料を飲んでいるとのことです。また、毎年 8万8000人以上のアメリカ人が過度の飲酒で死亡しているとのこと。

◆うつ病、メンタル疾患、若者たちの憂鬱

アメリカの若者の自殺率が急激に増えていまして、これは若者たちのメンタル疾患の急激な増加とも関係することでしょうし、また、以下の記事など何度か記したことがありますが、「うつ病は、一般的に処方される薬が精神衛生に良くない」のです。

うつ病などに一般的に処方されることがある「 SSRI 」というのは、リンクで、サイエンティフィック・アメリカンの記事を取り上げましたように、「抗うつ剤 SSRI には、自殺企図の副作用がある」可能性が極めて高いのです。

アメリカでは 2000万人以上の人たちが、抗うつ剤を服用していて(実際には 2500万人を超えていると思われます)、その多くが SSRI (パキシルなど)である可能性があるのです。さらに、今のアメリカでの現実として「若者の自死が急激に増えている」ことがあります。

10歳から 14歳の最も若い世代では、2007年から「自殺率が 3倍になった」ことが伝えられています。下は、米ビジネスインサイダーの記事からの翻訳抜粋です。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の新しいデータによると、10歳から 24歳までのアメリカ人の若者たちの自殺率は 2007年から 2017年の間に 56%増加したことがわかった。

10歳から 14歳の少年少女では、2007年から 2017年の間に自殺率は数年間低下したが、2017年には、結果として 10年前の 3倍となった。
ミレニアル世代(1980年代序盤から1990年代中盤までに生まれた世代)でも自殺は増加しているが、データでは、最も精神疾患のリスクが高いのは、Z世代(1990年代後半から2000年生まれの世代)である可能性が示されている。

◆米国での大量殺人は2019年に過去最高を記録

2019年、アメリカでは 41回の大量殺人が発生し、210人以上が死亡した。
これは少なくとも 1970年代以来最高の件数で、2019年は大量殺人の件数で新しい記録が作られた年となってしまった。

◆アメリカ疾病予防管理センターのデータによると、アメリカには現在、1億1000万件の STD(性行為感染症)症例がある。

先ほどの「アメリカで生まれる赤ちゃんのうちの約 40%が未婚の女性から生まれている」などにしてもそうなのかもしれないですが、先ほどのいくつかのデータを見ていますと「性に関してのモラル」が崩壊しつつあるようなイメージがあります。

ある程度、性についての行動を人が起こすのは当たり前だとしても、いくら何でも、性行為感染症の症例が 1億1000万件は多すぎ。最初は数字を見間違えたかと思いましたが、何度見ても「 110 million 」とあり、1億1000万のようなのです。アメリカの成人の人口は 2億3000万人ですので、約半数が…。

それぞれの数字が予想より大きすぎて、戸惑うほどですが、しかしこの中のいくつかの項目は、日本も同じような感じで「悪化し続けている」と思わせるものがあります。どれが日本にも当てはまるというような具体的な項目を示すことはしませんけれど、アメリカほど大変なことにはなっていなくても、状況として日本も似ているのかもしれないと。

◆韓国の若者も同様に病んでいる
あるいは、リンクの過去記事では韓国の若者についての統計をご紹介しましたけれど、すべての国とはいわないまでも、主要国のかなり多くが「同じように病んできている」のではないのだろうかと思わざるを得ません。

◆スウェーデンでは10人に1人が抗うつ剤を服用
ヨーロッパでも、メンタルの状況は良くない国が多く、たとえば、スウェーデンに関して書きましたこちらの記事では、人口 1000万人のスウェーデンで、100万人の人たちが抗うつ剤を服用していることが記されてています。

◆世界的に進行している心の病

どの国や地域でも、とても病んでいる状態が広がっているように見えるのです。そして、今回のアメリカの統計や、上の記事の韓国の若者たちの心の部分を考えると、「それでも頑張って元気にやっていきましょう」とは、もう言いづらくなっている感じです。

◆「精神的な意味で生きられない」時代を「どう生きていくか」

最近私はメルマガで「これからの生き方」というようなことにふれることがあります。もはや、現状のデフォルトな社会の形態にただ流され続けていては、「精神的な意味で生きられない」時代になろうとしている気がします。「どう生きていくか」ということを、社会の一般的な価値観に縛られず積極的に考えていかないと、厳しい世になる気がするのです。

今回のアメリカの統計を見て、そろそろ社会は「最終局面の入口」に到達しつつあるのかもしれないという気はしまして、時代が新しい段階に立ち入ろうとしていると感じます。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=352952

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