生命を、反エントロピー=統合過程という視点から捉える千島学説

生命現象に、近代科学の稚拙で直線的なエントロピー理論を組み込んだ近代医学・生物学を事実に基づき批判。その上で、生命を、反エントロピー=統合過程という視点から捉える千島学説

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生命弁証法……『千島学説』の基盤となる科学的方法論(リンク

⑤ 可逆性、繰り返しの原理
 現代の科学は物理学の大法則とされる「熱力学第2法則(エントロピー増大の法則)」を遵守し「ものごとには可逆性はない」ことを原則としています。エントロピー増大の法則とは「熱は時間の経過とともに高所より低所へ流れ、ついには平均化する」というもので「時の矢は一方的に進行し逆戻りすることはない」ということになります。事象の逆戻りを否定したこの法則は日常的なことには該当しているようですが、万象に絶対的なものではなく、確率的なものであり、稀には逆行もあることが肯定されています。そのうえこの法則は、宇宙が閉鎖性、すなわちエネルギーの出入りがない隔絶した世界で起きることだとされています。

 しかし、宇宙は無限の世界であり、隔絶された世界とは無縁であるごとは周知の事実です。この現実離れした物理学の法則を、自然界に、いわんや生命現象にまで適用したことは、道理にかなったことではありません。ことに生命体には逆戻りの現象は多々あります。下図はクラゲの逆成長を示したものですが、人間でも節食や断食をしたとき、体細胞や脂肪が赤血球に逆戻りして、体重減少と同時に体細胞が全身的に若返ります。これは逆成長であって、生物的な時間の逆戻りがあることを示唆しています。

クラゲの逆成長(若返り)……栄養状態による逆戻り (引用サイトの図参照)

海水中に食物をなくして絶食状態にしておくと、クラゲは触手や体が次第に吸収され退化し、最後には発生初期の胚子のような細胞の塊に逆戻りする。即ち逆成長(若返り)である。エントロピー増大法則とは逆の方向である。そこで食物を与えると、今度は普通の成長をして元の生体に戻る。この間、生体にとっては時間は逆行するかのようである。これを生物的な時間の逆行という。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=352789

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